都市地域の緑の実態と課題ー文京区緑地実際調査から(2017/9/30)

文京区内の緑がうすくなっているのでないか?という問題意識で、文京区の緑実態調査報告書(第7次)(2013年3月(前年調査))をみてみました。(ネット上にはなく、区役所の行政サービスセンターへ(この手の調査結果はネット上においてほしいです))(一部のコピーをおいておきました

調査の全体は以下の通りです

〇文京区の緑をとりまく環境
@基礎調査
〇樹木調査
A樹木調査(公共、民有施設別緑化調査含む)
B保護樹木調査
〇樹林・公園緑地調査
C樹林調査(公共、民有施設別緑化調査含む)
D公園緑地調査
〇緑被調査
E緑被調査(公共、民有施設別緑化調査含む)
F屋上緑化調査
G壁面緑化調査
〇緑視率調査
H緑視率調査
〇道路および河川に関わる緑の調査
I道路内植栽調査(ポケットパーク、グリーンスポット含む)
J接道緑化調査
K河川緑化調査(今回より新たに実施した独自調査)
〇緑の地域カルテ
L緑の地域カルテの作成
〇文京区の緑の特徴と分析
M緑の状況、特徴を分析

このうち、区の行政区域全体の緑を把握しているのは、アンダーラインを付けた三つの調査です。

1 保護樹木調査

区内全域の胸高直径50cm以上の樹木を調査しています。(前回の調査までは30センチ以上だった!残念)
樹木位置樹木地図帳を作成(住宅地図、縮尺1/1,500に樹木位置をプロットしたもの)が作成されていて、樹種、樹高、直径などが記録され、報告書には、町内別、土地利用都市構造区分および都市計画による区分別に、集計され、調査結果は、胸高直径別、樹種別、区域別、施設別(公共・民有)に集計しされています。





樹木調査の対象となる胸高直径50センチ以上という大きな樹木は、8割が、学校用地・公園用地・社寺用地にあり、伐採されるケースはすくなく、成長をつづけて直径の大きな樹木になっています。希少価値の樹林帯は守られる体制になっていることは読み取れます。

ただし、今回から調査対象外となった、30センチから50センチの中大径木は前回の調査までの結果をみると減少傾向がみられていました。

2 緑被率調査

樹木被覆地・草地からなる緑被面積の割合




上空からみたこの種の数値は、東京都区部で、公園緑地の増加、農用地の減少、再開発緑地など最近増加傾向になった(平成25年「みどり率」(*)の調査結果について)といわれていますが農用地農用地と関係のない文京区でも同様な傾向です。中高層住宅専用地域での上昇が大きいことから、高層住宅化にともなう、再開発緑地の整備が影響している可能性があります。また、一部住宅地域の減少気になるところです。

3 緑視率調査

均等に配分された格子(メッシュ)に近い特定の交差点(全区で202地点)から人間の視覚に近い画像の中の緑の割合


少し上がっていた緑視率が下がっています。

緑の緑視率(通行者からみた緑)が減少しているのは、「みどりのまちなみ」の充実・維持という点から問題がありそうです。

住宅地の敷地の細分化など、都市の緑の構造的な問題点が見えてきます。

報告書の総括部分で、今後の課題として、「沿道部の緑化、塀の生垣等への変換、河川の護岸設備の緑化など、緑被地の増加と同時に緑視率の向上に結びつく施策を拡充していくことも合わせて必要である。」としています。

緑被率に水面などを上乗せしたみどり率という数値が東京の環境白書に掲載されていますが、都市の緑地の全体像をトータルに把握するための、データの統一化など課題があるようです。

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