自然資本プロトコルー森林レクリエーション誌へ(2018/2/12)

 

森林インストラクターの資格試験や認定などを行っている森林レクリエーション協会会員誌「森林レクリエーション」巻頭に窓という欄があり、2月号に「自然資本プロトコル」という標題で寄稿させていただきました。

読者は森林や林業の関係を長くやっていた方々が多いでしょうが、それ以外の企業の方々が、自分の企業と森林の関係を議論しなければならない状況が生まれている、ということを知っていただこうという趣旨でした。

このサイトでも、自然資本プロトコルは紹介をしてきました。自然資本プロトコルと森林(2017/3/12)

事務局のご了解をえて、転載します。

 自然資本プロトコル

世界の200社ほどが参加するWBCSD(World Business Council for Sustainable Development:持続可能な開発のための世界経済人会議)などが中心となり「自然資本プロトコル」が作成普及されている。聞きなれない言葉だが、「自然資本(人々に一定の便益をもたらす再生可能あるいは非再生可能な天然資源)の直接的及び間接的影響(ポジティブな場合とネガティブな場合がある)や依存度を特定、計測、価値評価するための標準化された枠組み」とされ、昨年の2月に和訳がネット上に公表されている(自然資本プロトコルと森林(2017/3/12)http://jsfmf.net/jyunkan/NCPrtcl/NCPrtcl.html参照)。

コカ・コーラ、ダウ、ロシュ、ネスレ、シェルなどビッグビジネスの関係者が自分たちの企業活動を投資家たちに説明する過程で、森林との関係を検討する必要がでてきたことが背景にある。

森林のレクリエーション機能は、自然資本の生み出す4つの便益(供給機能、調整機能、文化機能、基盤機能)のうちの文化機能であるとされ、評価事例が掲載されている。大規模な工場を設置する場合の用地内にある森林を除去するのか工場内に配置するのか、工場内の森林を市民にレクリエーション林として共有することの意義、企業の研究所を既存のレクリエーション林の近郊に設置することの価値、などなど、森林と自社との関係を、金銭的な価値評価に基づいて取締役会で議論することが普通のことになってくると すれば、協会の活動の視野に入れておくべきことだろう。

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