7年目のウッドマイルズ WMフォーラム2010から(2010/6/26)(2010/7/17改訂)
WMフォーラム2010

6月19日ウッドマイルズ研究会主催のウッドマイルズフォーラム2010が「地球環境時代の今、どのような木材調達基準をつくるべきか」というテーマで新木場木材会館で開催されました。

住宅建築の現場や東京港区で木材利用の指標に取り組む取組の報告とパネルディスカッションからなるイベント全体の概要はウッドマイルズ研究会のサイトに詳しく掲載されていいます(研究会のページこちらから当日の配付資料(小サイトこちらからダウンロード)を参照下さい)が、当日冒頭に時間をいただき、このイベントに臨むウッドマイルズ研究会思いを話させて頂きましたので、その部分だけ掲載します。

7年目のウッドマイルズ

ウッドマイルズ研究会は7年前の2003年発足以来、建築物に利用される木材の輸送距離と輸送エネルギーを少なくして、地域材の利用を促進しようという趣旨で、木材の産地から消費地までの距離(ウッドマイルズ)に関する指標の開発と普及を行ってきましたが、本日は「地球環境時代の今、どのような木材調達基準をつくるべきか」という少し大きなテーマでフォーラムを開催することとなりました。

ウッドマイルズは地域材や県産材といった身近な資材に対し、グローバルな環境問題の視点から分かり易い指標を提供したインパクトを与えたと自負していますが、木材を環境的な視点でみることが、ますます重要になってきたといことが今日のフォーラムの背景です。

その一つが先月国会で全会一致可決成立した「公共建築物等の木材利用の促進に関する法律」です。木材業界の人と話すときによく言うのですが「何でこの法律ができたのか?木材業界を支援する産業政策なのか?」法律の目的規定を読んでみるとわかることですが、全会一致の根拠は環境問題なのですね。そう考えると「どんな木材でもよいのか?」という話になります。極端なのは違法伐採木材です。

それで、少なくとも合法性だけは証明した木材の供給というのは始まっています。また、国産材・地域材これの環境的側面がウッドマイルズによって先導的に問題提起をされてのですね。その他もっと早くからこの問題に取り組んでいたのはFSCとかPEFCとかSGECとかいう森林管理の持続可能性の情報を消費者に提供する森林認証と信頼できるビジネスチェーンの認証制度です。

いままで、いろんな制度ができて準備をしてきたのだけれど、それが表舞台にあがることができるようになってきたと言うことだと思います。国土交通省の長期優良住宅先導的モデル事業で採択される提案には、「木造等循環型社会形成部門」が一番応募が多いのです。ウッドマイルズ、合法木材、間伐材、林地残材、森林認証材など・・・

環境のいろんな側面をとらえたアプローチがありますがそれを一同に集めて、眺めてみよう、共同作業をすすまないか、というのが今回のイベントの出発点です。

お手元に「地球環境問題と森林・木材の環境的側面の「見える化」の流れ」という図を配布しています。木材に関する環境的指標は、緑の枠で囲った「地球の森林の持続可能な経営」に関するものと、黄色の枠で囲った「地球温暖化対策」に関するものの二つの系列があります。

指標の開発は前者が先行し、森林認証制度そして合法性証明という形で地球規模で取り組まれていますが、後者の開発にはウッドマイルズ研究会の取組が重要な役割を果たしたという(すこし手前みその)図になっています。それが研究会の思いです。

先ほど、全国建築士協会連合会の会長でもある当研究会の藤本会長も言われましたが、建築・設計関係者の中で木材の調達基準について関心か広がっており、これらにここたえるチェックブックを作成しようと研究会では考えていますが、本日のイベントがその出発点になればと思っています。



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