循環社会と輸入木材の輸送過程消費エネルギー  地域材利用促進の一側面

社団法人日本木材加工技術協会発行の月刊誌木材工業6月号に表記の小論が掲載されました。

2月6日の エコマテリアルとしての木材、国産材ライフサイクルアセスメントと木材への導入で述べたように、木材の製造過程の消費エネルギーに比べて輸入材の輸送過程で消費されるエネルギー量が随分大きいのでないかという問題意識を深めてゆくこととしていました。

大手の商社木材関係者のご協力も得て、資料を整理し、具体的な試算をし小論にまとめてみたものです。

この間、九州大学大熊幹章先生、國學院大學古沢広祐先生、三井共同建設コンサルタント(株)泉浩二さんにはコメントをいただき、元ニチメン木材部長小林さんには実態に基づく輸入の経路などにつき詳しい情報を提供していただきました。

結果はもちろん産地によって違いますが、例えば、今、市場を席巻している欧州材のホワイトウッドは、製造過程の数倍のエネルギーと費やして輸入されていることが明らかになりました。

小論結語の部分でふれましたが、他方で、現実に我々の前で展開されているのは、1m3当たり200リットルの原油を消費し地球を半周して輸入される製品が、さらに国内でエネルギーを消費して集成材に加工された上で市場に出荷され、安い価格と安定した品質を武器に市場を席巻しつつあるという実態です。

再生不可能なことが誰の目にも明白な化石燃料の、国際的な市場の中での価格水準が、大きな問題をはらんでいることを示していると思います。

再生可能な資材と再生不可能な資材の価格を、どのように設定し消費者を誘導するかは、循環社会を実現する上で国際社会が解決すべき中心課題です。

炭素税はそのホンの入り口にすぎません。今後、議論を深めてゆくことが重要だと思います。

小論の概要を掲載します