PEFC事務局長が初来日、森林認証に関するリアルセミナー(2023/5/3)

4月5日、PEFCマイケル・バーガーCEOの来日の機会をとらえ、セミナーが開催さるというので、森林認証は勉強部屋にとっても重要な課題と定めてフォローしてきた課題でもあり、出席してきました。

演題のタイトルは「激動する時代における、持続可能性の原点PEFC」PEFC, sustainable sourcing in a dynamic context

内容を報告します。

(木材は重要な素材で需要拡大)

2050年までに世界の木材利用が2012年比4倍に(右の図)

日本では「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律(通称都市(まち)の木造化推進法)」ができ、霞が関に「木材利用促進本部」、10月8日を「木材利用促進の日」・・・木材利用がトレンドになっていますが、国際社会でもそんな雰囲気があるんですね。

世界銀行は、2050年までに世界の木材利用が2012年対比4倍になるといっているんだそうです。The Forest Action Plan FY16–20

(森林認証の現状)

世界中の森林認証面積は13パーセント(日本は8パーセント)

世界で流通している丸太の28パーセントが認証されている(日本はわかりません)

相互認証された国は48か国ですがCOC認証された企業は、70か国以上で、22千以上なんだそうです。(そのうち、日本は488本年3月,世界の2%)

(PEFCは頑張っています)

PEFCの森林認証は社会的にどのように評価されているのか?をCEOがちゃんとやっています!というのでなく、第三者がチェックしているんだそうです。

誰が何をチェック??

二つ例示されたのは、オランダ政府のTPAC(Timber Procurement Assessment System )、アセアンのASEAN RAI(The ASEAN Guidelines on Promoting Responsible Investment in Food, Agriculture and Forestry)という二つの評価システムです。前者が政府、後者が民間団体かな。

(激動する時代で高まる期待)

標題にもなっている、激動する時代(dynamic context)

左側が変化している事象(この辺をどのくらい共有・共感できるかが、このプレゼンの一つのポイントだと思います。たくさんいろんなことが書いてありますが、重要なキーワード(橙色)を選んでみると)、

①Three sustainable pillars持続可能性を示す三つの柱(環境・経済・社会)、②Cercular Economy (あらゆる段階で資源の効率的・循環的な利用を図りつつ、付加価値の最大化を図る経済=採掘して・製造して・捨てるといった直線型リニア経済でない))、③生物多様性、④気候変動、⑤森林減少、⑥Low Carbon Economy(低炭素社会を指向する経済かな?)、⑦Legslation(法的な規制)、以上。(「以上のことの重要性についての認識が次第に(急速に)広がりつつある」、というのが激動する時代です)

右側がそれをもたらしている要因driver

①世界的な出来事 例)ウクライナ侵攻、②政府 (国及び地域)(地球環境を念頭おいた政策の進展?)、③貿易方針(??)、③市民社会 (科学者、NGO、消費者)(地球環境を念頭においた社会的な価値観の変化?)、④エンドユーザーとその代表的な団体 (地球環境を念頭に置いた消費性向の変化?)、⑤ESG / 持続可能なファイナンス(地球環境を念頭においた投資選考の変化)

わかりましたー?

いずれにしても、現代を規定する重要な社会変革になかで、PEFCの提供する情報は重要なんですよ!!といっています。本日の伝えたい重要なメッセージです(多分)

(まとめ)

すこし、日本語の訳がわかりにくいので、翻訳してみます。

森林認証が何故重要なのでしょうーまとめ

森林認証は以下の問題を解決するための一部を構成します

・森林が森林としてあり続ける
・森林が地球とその住民に生態系サービスを提供する
・世界中の何千もの企業に適用される、世界中で認められた承認されたプロセス
・トレーサビリティの責任と説明義務の共有
・環境・社会・経済の持続可能性の側面におけるバランス

以下は、最後の2枚です

プレゼンは以上

森林の持続可能な経営のために開発された森林認証が、市民社会の新たな発展の重要な構成要素になっています!

プレゼン資料を以下に置いておきます。

「激動する時代における、持続可能性の原点PEFC」
PEFC, sustainable sourcing in a dynamic context

(トークセッション)

そのあと、林政ジャーナリストの会代表滑志田さんとの間で、質疑の時間がありました

「なぜ森林認証が必要なのか、もう一つの国際森林認証であるFSCとの関係はどうなっているのか、木材輸入国である日本が森林認証を進める意義は何かなどについての質問がなされ・・・」

詳しいやり取りは主催者のページに詳しく出ています

フロアからの質問時間もあり、手を挙げて、聞いてみました

Q: 市場で認証木材が8割も9割もシェアを占めている国があるとき聞くが、本当にあるんですか?また、日本がそのような国になるのにどうしたらよいですか?

ごめんなさい、市場のシェアなのか森林の認証率のはなしなのかが、うまくかみ合わず、うまく回答が得られませんでした。メールで聞いてみます

sinrin3-13<PEFCCEO>

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