国際認証(サステイナブル・ラベル)の視点から見た木材のサステイナブル管理と調達ー勉強部屋Zoomセミナー第2回報告(2025/8/1) | ||||||||||||||||||||
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ゲストに山口真奈美さん(一般社団法人 日本サステナブル・ラベル協会(JSL)代表理事)を迎え「国際認証(サステイナブル・ラベル)の視点から見た木材のサステイナブル管理と調達」というテーマに沿って、お話を伺い意見交換をさせていただきした。 ーーー 世界中で減り続ける森林、再生が不安な国産材など、森林のガバナンスをしっかりやっていく必要がありますが、その一つのカギが森と消費者の連携を担うがサステナブル・ラベルですね 有機(オーガニック)農産物、オーガニックコットン(繊維)、ダウン&フェザー(動物福祉)、森(木材・紙製品)、海(水産物)など、さまざまな幅ひろい活動をされている、山口さんです、森林のガバナンスの次の段階を議論する場でした ーーーー それではプレゼン内容を紹介します。いただいた公開可能なプレゼン資料にそって、つまみ食いです。(すこし藤原が加筆かも) 目次は以下の通り
2017年日本サステナブル・ラベル協会を設立して、、環境や社会に配慮した持続可能な国際基準を軸に、多岐にわたる認証を支援のをするほか、他、持続可能な調達方針策定やサステナブル調達など、企業のサステナビリティと消費者・学生・政府他エシカル消費の推進をなどを支援してきました。
本を出版したり、雑誌に執筆したりしています(右の図) 私たちは朝起きてから、寝るまで衣食住さまざまな製品を選んで使っています。(左)
FSCの認証システムは、森林管理FM認証と加工流通過程CoC認証の二つで出来上がっています。
左図のように、✓文書審査✓生産現場などの訪問✓インタビュー✓サンプリング✓情報の照合確認 などでチェック 第3者認証に関する説明資料もありました (.国際認証(サステナブル・ラベル)について) サステナブル・ラベル(すなわち持続可能な原材料調達や環境・社会的配慮につながる国際認証ラベル)を普及させることで、倫理的な生産・流通・消費を促進し、持続可能な社会の実現に貢献することを目的としています。 当協会では、「買い物は未来への投票」と捉え買い物をする人も、販売する人も、環境に負荷をかけず、社会的配慮された商品を見つけやすく、買いやすく、売りやすくするために、さまざまなサステナブル・ラベルを普及啓発しています。 なにが、サステイナブルラベルで何が違うのかな? その議論の前に、どんなラベが普及されているのか、サンプルを見てみましょう 左から順番に、漁業: MSC(Marine Stewardship Council)海洋管理協議会、養殖: ASC(Aquaculture Stewardship Council) 水産養殖管理協議会、有機JAS、パーム油:持続可能なパーム油のための円卓会議、農業:レインフォレスト・アライアンス、フェアトレード:国際フェアトレード認証ラベル
〇世界共通の基準の採用 この団体が取り扱う一般的な基準が記載されているで、幅広く応援しますよーというメッセージですね。 (様々な分野の国際認証の視点からみたヒント) 「暮らしを支える繊維製品と生産地での課題」です。確かに木材製品い比べると繊維製品のほうが普段選択するケースが多く、その選択がどんなインパクトがあるのか、左図の下の写真の例です。 2013年バングラディシュのラナ・プラザという8階建ての商業ビルが、崩壊し1000名以上の死者がでましたが、その多くがそのビルの縫製工場で働いていた労働者で、何を縫製していたかというと・・・MangoやMatalan、Benettonなど27のファッションブランドの製品 ラナ・プラザ崩落事故とは?を是非見てください。安全管理を怠った劣悪な労働環境で働く人に支えられた、世界のファッションブランド製品!! これを契機にファッションレボリューション(ファッションが人や環境に与える影響を知った上で、調達・生産・消費、すべての段階における透明性を高める運動)などがおこり、Global Organic Textile Standard(GOTS)国際認証も大切なツールになっています。 このセッションの最後に、各国の取組を紹介されました。 2010年代から欧米では、デュー・ディリジェンス(DD)プロセスの情報開示・実施・ 経済産業省:責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン(2022年9月) 日本では、例によって、任意のハンドブックから始まって、法的規制へという順番ですね この表の最後に記載していますが、繊維産業の監査要求事項・評価基準「Japanese Audit Standard for Textile Industry」(JASTI)が始動しました。山口さん曰く「繊維産業がGOTS)といった国際的なサステイナブルラベルの厳しい基準をとるのは大変だ、という声をうけて、日本政府が少し緩い基準をクリアした製品を識別するマークを作成しました。 推進事務局は日本繊維産業連盟内に設置、ですから、木材業界であれば、全木連の中に、クリーンウッド法登録推進事務局が設置された、ですかね FSC・PEFCのクリーンウッド法の関係の次のステップに向けたヒントでしょうか? エシカルやサステイナブル経営が求められる中で、エビデンス(裏付け情報)が求められる時代になってきました。 その中で国際認証は大切な役割を果たしています。 大手小売業者のサンプルが提示されました。 イオン持続可能な調達方針 方針の中に、FSCとかいったラベル名が記載されるケースもあり、国際認証はサポートしています 企業の取組の場合、三つの側面があります
①が大切なのは当然ですが②③も忘れずに。 持続可能な観光の中での持続可能な森林の重要性、レストラン内装木材のトレーサビリティなど、様々な分野のビジネス関係者が森林の持続可能性に関心を広げています。 森林・木材ビジネス分野だけでなく、他の業界との連携を考えてください。いろんな業界のひとと横ぐしの連携を 消費者の視点からエシカル消費という言葉を大切に。 山口さんが副会長をしている一般般社団法人日本エシカル推進協議会(JEI)にエシカル基準など大切な情報が掲載していで、覗いてくださいね。 故意に実態以上に見せかけること 気を付けましょう(左の図) 買い物は未来への投資です(右図)
ーーー 以上でプレゼンの紹介を終わります。 ご関心の有る方は、こちらにプレゼン配布資料が掲載されている(←少々お待ち下さい)ので、どうぞ ((質疑の時間)) 持続可能な資源の確保とか環境問題が問題視される森林認証問題ですが、持続可能な人間社会づくりといったサステイナブルラベの話ですね。 たくさんの質問が皆様からあると思いますが。まず、わたしから代表して5問質問します。といって以下の質問をしました。 Q1_from藤原:どのように普及されているのかに関して質問があります。JSLのサイトを見ると9のSLが掲載されています。これらが普及対象のラベルだというのはわかるんですが、そのほかにSLはないんですか?普及対象になる手続きとか、国際的な基準とかあるのかないのか?最後にグリーンウォッシュという説明もありました。自分ではグリーンだと言っているけど、そうでないというシステムががあることですね。ということも背景いにあり、国際認証の基準のようなものがあれば、伺いたいです。 A1_from山口さん:内部で一応の基準は持っています。とりあえずのしくみを評価する時に、第三者認証を取り入れているか、これは大切です。グローバルな基準が色々普及しています。例えば、ISO1401、第3者認証している団体の集まりであるisealなどにはいっているか?また、分野別に国際認証の評価をしている団体(農業では、水産物では___)これも大切な仕組みです。これに関係あるしくみはよいですが、これにでなければJSLは普及しませんという基準はありません。普及する場合一つの分野にいろいろ普及すると混乱するので、木材の場合SFCのを取り上げることが多いですが。FSCは私が理事をしているからで、特にPEFCが問題があるという認識ではありません 藤原からコメント:「SGECも応援してくださいね」 Q2_from藤原:有機JASだとか、経産省の動きだとか、サステイナブルラベルの普及について他の分野では国の役割が結構重要ですね。木材に関連してクリーンウッド法があります。まだ、合法確認木材だけの枠内でやっていますが、エシカルとかサステイナビリティなどに幅を 広げてステップアップしてほしいと思っています。その辺も含めて国の役割どう思いますが? A2_from山口さん; グリーン購入は大切です。企業はサステイナブルにしようとしても金はかかるしあまりいいことはない。国のできることはいろいろあると思います。、企業が報われるサポートもあるのでないでしょうか。SLを使わない企業を取り締まるというのが一番効果があるとは思いますが。有機jasの有機農地は今2%ほどの広がりだが、2050年までに25%にするというという国の方針が決まっています。省庁が連携して横展開してほしいです。 Q3_from藤原: 日本のFSCの普及状況が少ない、と皆いいます。他国とくべれべ英国などでは80%がFSCだとか言われますが。普及をすすめる上で、日本で進めるべき課題など教えてください。 A3_from山口さん:外国にいくと、スーパーの展示にサステイナブルラベルコーナーなどがあって、店舗側が努力しています。また、店舗側で良い情報だけでなく、これにはこんな問題がありますなど、総合的な情報提供をしている例もあります。NGOの力が強いという背景もあるかもしれませんね。あと外国人は疑い深い、販売側がいろいろいいこと言っているけど、これ本当?と直ぐ思う(性悪説)。それで第三者が調べる位置づけが高まるということもあるかもしれません、日本人は性善説で欧州人は性悪説? Q4_from藤原: 他の分野の国際認証にの取組をされている山本さんの情報大変勉強になります。関連してうかがいますが、森林認証制度をご覧になっていて森林分野の特質はどのような点ですか?私は木材は他の分野と比較すると、サプライチェーンが細かくて第三者認定するのが大変なので業界団体認定などが大切なのでないかと思ったりします。。それも含めて、気を付けなければならない点、他の分野の参考になる進んでいる点など。 A4_from山口さん:食品などはリスクが違います。食中毒のリスクはなのは良いことですね、サプライチェーン側で選択肢が多くなるから、いろいろ工夫ができるんだと思います。日本がやっている業界団体認定に関連しますがGOTSも、小規模の関係者が多いので、皆第三者認証を取るのは難し。というので、日本でグループ認証のようなシステム提案をして国際的に認められ日本発の改革となりました。そういう場所で業界団体というのは役割を果たす可能性がありますね。 全部は答えられなかったのですが参加者から質問をいただきました。ありがとうございました
((サステイナブルだけでなくエシカルなど幅を広げる方向性)) 1980年代あたりりから意識された熱帯林の破壊のはどめといったコンセプトに基づいて1990年年代に始まった森林認証制度は、本日紹介があったさまざまな分野の原料とサプライチェーンの第三者認証で管理するシステムとしては先頭を走っていたんだと思います。その中で、他の分野ではサステイナブルに加えてエシカルな消費といった視点で、サプライチェーン上の劣悪な社会、労働環境など関心事項を広げています。 また、第三者認証のサプライチェーン構築の難しさをクリアするために、グループ(団体)による手続きとか、国のサポートなどが大切になっていることが解りました。 そんなことも含めて、クリーンウッド法といった場合、何がクリーンなのか?次のステップで幅を広げて可能性などがあるんだと思いました。 ((皆さんへ)) 以上がZOOMセミナーの内容紹介でした はこちらに、山口さんのプレゼン資料データがあります(←少々お待ち下さい)ので是非ご覧ください→国際認証(サステイナブル・ラベル)の視点から見た木材のサステイナブル管理と調達プレゼン資料PDF また、 プロジェクト参加者や持続可能な森林フォーラムの個人会員、団体賛助会員にはアーカイブ動画が見られるようになっています。 フォーラムの個人会員や団体賛助会員の参加手続きはこちらからどうぞ ・・・・ (森未来と連携)
zoomの設定とか、皆さんへの案内、アンケートの回収など、大変お世話になりました。今後ともよろしくお願いします konosaito3-41<zoommt25-2ndrepo> |
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