世銀主催のサイドイベントに各国首脳クラスが出席 |
グリーンエコノミーが宣言文の中で具体的な合意にいたらかった一方で、サイドイベントではいくつかの重要な進展がありました。
世界銀行となどが、森林などの自然資本の価値を50の国家が国会会計に、50の企業が企業会計に入れるコミュニケに賛同する50/50キャンペーンを行っています。
この運動が主催して6月20日に開催したサイドイベントでは、コスタリカ、デンマーク、ノルウェイ大統領、首相などが参加し、59カ国、88企業が署名したとされています。
コミュニケでは①自然資本会計の実施体制強化の仕組み作り、②DGPは企業会計を補完する生態系勘定の科学的な手法の研究、③自然資本会計の総括的アプローチと拡大の試験的実施などが、記載されています。
さらに国連環境計画UNEPの呼びかけによる金融機関の集まりであるUNEP金融イニシアティブでは、6月16日に自然資本ダイヤログを主催し、自然資本宣言を行いました。
自然資本宣言のページ 日本語宣言本文
(宣言の中心部分は以下の通りです)
1. 事業活動、リスク因子、顧客ポートフォリオ、サプライ・チェーン、ビジネス機会に関連する自然資本への影響と依存度について理解を深めること。
2. ローン、投資、保険ポリシーなどあらゆる金融商品・サービスの意志決定プロセスに自然資本という考え方を統合する場合の方法論開発を支援すること。金融セクターの多様性を考慮すると、自然資本の考え方の統合はアセットクラスや金融機関の種類によって様々であると考えられる。それゆえ、我々は、以下の方法論の開発のために、国際連合が公表した責任投資原則、赤道原則、UNEPFI
持続可能な保険原則、TEEB などの他のイニシアティブとも連携していくことを考えている。
(a)投資先企業の短期、中期、長期的成長の予測におけるESG(環境、社会、ガバナンス)リスク分析に、自然資本の考え方を取り入れることで、債券や株式の評価に全体的アプローチを適用する。
(b) コモディティーを含む、自然資本に直接的あるいはサプライ・チェーンを通じて間接的に多大な影響を与える特定セクターのクレジット・ポリシーに、自然資本を評価する考え方を体系的に取り入れる。
(C) リスク管理、保険査定、商品・サービスの開発、苦情管理、営業・マーケティング、投資マネージメントを含む主要な保険ビジネスの戦略と運営において、体系的に自然資本を考慮する。
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37の企業が署名したそうですが、日本では三井住友トラストホールディングスが署名しました。