森林総研が主催した、REED・プラス始動元年2020というイベントに参加しました。
森づくりのためにビジネスのお金がどのように動員される可能性があるのか?
というのは私の問題意識ですが、気候変動枠組み条約がつくってきた仕掛けの中で、その話がどうなっているのか?
森林総研が国際的な専門家を呼んでのイベント。興味津々
森林総研の専用ページ令和元年度国際セミナー「REDDプラス・始動元年2020 - 持続可能な開発のための国際移転可能な成果に向けて」が丁寧に報告者のプレゼン資料を公開しています。
るので、それに基づいて紹介します。
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1開催趣旨説明(井上泰子)
セミナーの目的: 現在及び将来における、民間セクターを含む途上国への支援と実施におけるREDDプラスによる機会について、REDDプラスの技術的ツールとガイダンスや、REDDプラスの市場的アプローチや二国間・多国間協力の活用に焦点を当て展望する
1. REDDプラスの技術的発展は?→セッション1「REDDプラスの技術的ツールとガイダンス」
2. REDDプラスの支援や実施におけるクレジット利用は?→セッション2「REDDプラスの制度とクレジットの今後の展望」
3. 現在および将来の機会を検討することを通じて、今後のREDDプラスへの民間参画の一層の促進に向けた課題について議論を行う
キークエスチョン:REDDプラス支援活動への民間参画を推進するためには
何が必要か? |
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2 基調講演1 REDDプラスの歴史と展望:UN-REDDプログラムのー10年間の取り組み(マルゴラザタ・ブシュコ-ブリッグスプログラム・オフィサー(国連食糧農業機関(FAO)/国連REDDプログラム(UNREDD)))
In 2007 REDD+ was set up to be transformational 2007年、REDD +は流れを変える期待をもって設定された
but… there REDD+ had to battle some headwinds against it:しかしREDD +は以下のような逆風に対抗しなければならなかった
• Political attention away from climate change and REDD+ (trade, refuges
and migration)気候変動REDD+を無視する政治的な傾向(貿易、難民、移民)
• Push back from some industries (actors)一部の産業界からの反発
• Frustrations caused by slow progress in REDD+/REDD +の進行が遅いことによる不満
• Funds are not universally available, common rules not established, capacities
were not there/資金は普遍的に利用可能ではなく、共通の規則は確立されておらず、運営能力が欠けていた
• REDD+ should be built from bottom up - but rarely taken at local scale/•REDD
+はボトムアップで構築する必要があるが、ローカルスケールで取得する例はほとんどない
• Technology has proved to be transformational and game changer, but not
applied universally/テクノロジーは変革と革新をもたらしてきたが、普遍的には適用されたものでない
Final remarks: Tailwinds for REDD+, lets continue the change!REDD+の追い風をもとめ変革をつづけよう
• Build innovative partnerships as commitment of non-state actors and private
sector is increasing/非国家主体と民間部門のコミットメントが増加する状況の中で、革新的なパートナーシップを構築しよう |
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3基調講演2 ミャンマーにおけるREDDプラスの結果に基づく支払いと持続可能な開発支援(ニィ・ニィ・キョウ(ミャンマー天然資源・環境保全省森林局長)) • Myanmar has made dramatic advances from the incomplete and uncoordinated
policy environment of a decade ago.Policy development is now much more
inclusive – for example the Land Use Policy went through multiple rounds
of extensive public consultation and inputs.ミャンマーは、10年前の不完全で調整されていない政策環境から劇的な進歩を遂げました。現在、政策開発はより包括的です。たとえば、土地利用政策は複数回にわたる広範な協議とインプットを経ました。
• The current government banned all logging for one year and in parts of
Bago-Yoma for 10 years; annual allowable cuts (AAC) reduced to sustainable
levels; implementation of 10-year Myanmar Reforestation and Rehabilitation
Program (MRRP), 10-year Re-introducing Natural Habitats (RNH), FLEG-T etc.•現在の政府は1年間すべての伐採を禁止し、バゴヨマの一部では10年間禁止した。年間許容削減量(AAC)を持続可能なレベルまで削減。
10年のミャンマー植林およびリハビリテーションプログラム(MRRP)、10年の自然生息地(RNH)、FLEG-Tなどの実施
• Despite starting on REDD + readiness later than many countries, Myanmar
is rapidly catching up, and is looking towards RBP ’s by 2020. •多くの国より遅れてREDD
+準備を開始したにもかかわらず、ミャンマーは急速に追いつき、2020年までにRBPに目を向けています。 |
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4セッション1ガイダンス『REDDプラスの技術的ツールとガイダンス』宮本和樹(森林総研)
・森林減少だけでなく森林劣化を考慮した長期の森林炭素モニタ リングを行うことの重要性
・国別の排出削減目標の達成にREDDプラスが貢献するための 報告段階での基本的な考え方 |
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5REDDプラスにおける森林炭素モニタリングの意味(佐藤保(森林総研))
森林劣化に よる排出量の方が森林減少起因の量よりも多いくにもたくさんある |
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6削減目標の達成におけるREDDプラスの役割と国別報告書への反映(サンドロ・フェデリチ(IPCC)) |
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7REDDプラスへの道:PNGの挑戦と機会(ルース・トゥリア(PNG森林公社) ) |
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8 セッション2REDDプラスの制度とクレジットの今後の展望(森田香菜子(森林総研))
市場メカニズム等(パリ協定6条を含む)の制度的機会と課題に ついて議論 |
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9REDDプラスプロジェクトによるパフォーマンスの国レベルでの評価(江原誠(森林総合研究所)) |
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10JICAによるREDDプラス国際協力の取り組み(森田隆博(国際協力機構)) |
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11REDDプラスの制度とクレジットの今後の展望(宇賀まい子(環境省))
2010年に開催された国際民間航空機関(ICAO)第37回総会におい「グローバル 削減目標」が決定:2020年以降、温室効果ガスの排出を増加させない
(2020年以降のカーボンニュートラル成長)
そのために、(4) 経済的手法の導入
そのために、森林を含む使用可能な炭素クレジットを審査中 |
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12AIDERの取り組み:ペルー・ウカヤリ県の先住民コミュニティにおけるREDDプラス(プロジェクトシルビア・マイタ(AIDER,ペルー)) |
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13パネル討論:REDDプラス支援活動への民間参画を推進するためには何が必要か?導入報告(浦口あや(コンサーべーションインターナショナルジャパン)) |
ごめんなさい。一度に全部を紹介できませんでした。
ビジネスが森林に関わってくるプロセスはだんだん多くなってきています。その大きなチャンネルが排出量のオフセットでレッドプラス資金提供ということでしょうね。この課題に真正面から挑戦するイベント、中身をもう少し今後紹介しますね。
途上国が国別目標を掲げるようになったパリ条約が動き出す。その中で熱帯林の減少劣化をとめる緩和政策の重要性が高まりっているので、REDD+がいよいと本番になってきたという意気込みがよく分かりました。
その中で、国の目標と、地方でやっているプロジェクトの関係を結ぶ技術的な苦労とをされている様子がわかるのですが、なかみが少し解りづらいかな?
今後具体的なお金の流れが見えてきたときにどうなっているのか、ということから、解ってくると思います。
その意味で民間航空協定の航空会社が、その野心的目標達成にむけて、資金をだせるプロジェクト検討をしてるようなので(11REDDプラスの制度とクレジットの今後の展望)今後ともフォローしていきます。
スターンレビュー報告がいっていた、森林吸収源対策は一番安いというメッセージは、ビジネス関係者に対しては最も説得力のあはなしですが、そのためには周辺の技術的な膨大なサポートが必要。ここを担っているのが今回の報告会の関係者ということがよく分かりました。
kokusai2-71<redd+20start>