我が国の緑の消費者が産地国の森林管理に与える影響(2003/04/13) |
日本や極東に向けに林産物を輸出する国と、欧米向けに林産物を輸出する国とでは、認証森林面積に大きな差がある。3月下旬に岩手大学で開かれた林学会の総会で小生が行った報告の一節です。 世界中で林産物輸出している国を、主として北米に輸出している国、極東に輸出している国、欧州に輸出している国の三つのカテゴリーに分けると、極東依存国は全体の20%になりますが、これらの国の認証森林面積は0.07%にしかならないというものです。「日本を含む極東への輸出依存度が高い国は、欧米へ依存している国より森林管理の質が劣っている可能性があり、極東地域の緑の消費者の成熟度合いが、国際的な森林管理の質を底上げする鍵を握っている。」ことを示唆しています。 報告の表題は「森林管理の国際化と木材貿易に関する影響」。コンセンサスが得られない「国際的な森林管理」の実現のためには、どのような条件が必要なのか、という問題意識をもとに、「先進国の緑の消費者の環境指向が資源国の森林管理の質に影響を与えている」と仮定し、その程度を分析解明しようとしたものです。分析の手法の不十分な点について一部厳しいご指摘も受けましたが、実践的な意味合いは結構重要な内容を含んだものだと思っています。 大会の資料に掲載された「発表概要」ををこちらにおきます。
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