企業による森林づくり・木材利用の環境貢献度の「見える化」(2016/3/26) | |
2月29日、林業経済研究所の主催で、「企業による森林づくり・木材利用の二酸化炭素吸収・固定量の「見える化」シンポジウム」が開催されました。 企業の社会的責任(CSR)という立場で、拠点工場周辺の工場緑地の間伐をしたり、環境教育の場に提供したりするケースが増えています。 また、コンビニや地方銀行の内装に地域材を使った製品を利用し地域住民とのコミュニケーションを図るといった事例もあります。 これらの活動を支援すため、森林づくり・木材利用の結果二酸化炭素の吸収量・固定量がどのようになったか簡単に計算できる、「簡易な『見える化』計算シート」を作成し、その普及のためのガイドラインを作成する、という、林野庁の委託事業の成果を披露する機会でした。 プログラムと報告の内容の詳細は、林業経済研究所のページを参照ください (森林づくり木材利用によるの吸収・固定量の認定の取組) 京都議定書の第3条で、「直接的かつ人為的な土地利用変化及び林業活動から生じる温室効果ガスの発生源からの排出および呼吸源による除去の純変化を約束達成ののために用いられる」(第3項)とされたため、日本の森林経営活動の温暖化対策への貢献の数値化についての作業が進められ、日本の国際約束の中に反映されてきました。(森林による炭素吸収量をどのように捉えるか〜京都議定書報告に必要な森林吸収量の算定・報告体制の開発〜) また、2011年の気候変動枠組み条約COP17ダーバン会合において、京都議定書の第二約束期間で木材の固定量を温室効果ガスの貯蔵庫として計測することが決まりました。 この考えを進めて、個々の森林の管理者が自らの活動を吸収量として、また、木材利用を固定量として算出して環境貢献度として評価する作業が、進められてきました。 J-クレジット制度 (簡易な「見える化」計算シート) これらを受けて、今回の作業は「『できるだけ使いやすいもの』で入門編」という考えに基づき、吸収量の場合は、作業を行った森林の面積と樹種と林齢、固定量の場合は木材の利用量といった最低限のデータを入力すると吸収量・固定量が算出されるようなっています。(森林の現地調査や、樹種などの詳しいデータを加えていくことも可能) (森林づくり版入力画面、出力画面↓) 計算システムの内容については、以下を参照ください 民間企業の活動による二酸化炭素吸収・固定量の「見える化」実証事業CO2吸収・固定量の計算について(外部リンク林業経済研究所) 今後、これらの普及のための仕組みができることになるので、また、このページでもフォローをしていきます。 作業過程でご指摘を受けた、過去の関連事業のサイトです。 企業等森づくり活動の評価手法の普及「森づくり活動チェック」(2007年度) kokunai4-41(mieruka) |
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