大企業が森林に関心を持つ新潮流などー林政ジャーナル紙掲載(2024/2/8)

日本林政ジャーナリストの会が発信している林政ジャーナル紙最新号2024年1月22日No,65号が刊行されました。

目次は以下の通り

目次
■ 定例研究会3/ナラ枯れ対策と広葉樹林業の可能性1
■共同取材3/富山・岐阜無花粉スギ開発と広葉樹林業の可能性6
■定例研究会4/地域林業経営DX 15
■共同取材4/福島県浪江町高度機械化による「新しい林業」19
■東西南北交流抄21
■友好団体プロムナード24
■林J会員活動アラカルト刀
■執行3役のつぶやき28
■林Jスクラッフ帳30
■会務報告32
■特別寄稿/大企業が森林に関心を持つ新潮流
■2024 年新春特別研究会予告/今井道子氏講演39
■編集後記40

標記小論を掲載されていますので、了解をえて掲載します

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大企業が森林に関心を持つ新潮流ーグローバルな動向と日本の林政一
持続可能な森林フォーラム代表藤原敬

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木材利用や森林にビッグビジネスが関心をふくらませている。これは最近の林政動向に関連する重要な話題である。

図1(右)は、林業経済研究所が林野庁の委託事業によって作成した「企業による森づくり見える化シート」のダウンロード数の推移。

2020 年6月に菅総理が「2050 年までにCN (カーボン・ニュートラル)」と所信表明してから急増している。企業が環境関連情報を開示すべきとする国の政策と国際的動向が背後にあると思われるが、その辺をすこし分析・考察してみたい。

(企業の情報開示に関する国内措置の新展開)

「企業内容に当の開示に関する内閣府令」が2023 年5月に改訂された。そして、「有価証券報告書にサステナビリティ情報の「記載欄」」を新設すべきとして図2のような開示事項が示された。

上記の内閣府令の4つの構成要素は「ガバナンス」「戦略」「リスク管理」「指標と目標」。

もともと国際的な仕組みであるTCFD : Thskforce on Climate-related Financial Disclosure (気候関連財務情報開示タスクフォース=企業の気候変動への取組・影響に関する情報を開示する枠組み)というところが提唱してきた仕組みである。

(移行リスクと物理リスクの計6種で分析)

この仕組みがどんなことをいっているか?ということを調べてみると、内閣府の意図も明確になろう。私がTCFD の内容を森林目線で調べて学会報告したことがある。その内容を図3で紹介する。

TCFD は図2でいう「リスクの管理」という部分を

A移行リスク(気候変動を防ぐための方策に関する自社へリスク)と
B物理リスク(気候変動によってももたらされる自社のリスク)の2つに分けている。

そして、前者を
①政策法規制リスク:規制法によって自社が困る、
②技術リスク:自社の技術が使えなくなる、
③市場リスク:市場に自社製品が売れない、
④他社に出遅れて悪評判になる評価リスクの4つに分け、

後者の物理的リスクを
①気候変動で大雨が多くなり自社工場が災害の危険性およぶ急性リスクと、
②海面上昇など慢性リスクの

計6つの手法に分けて分析するよう指摘しているのである。

このように企業の動向は森林にとってもいろんな影響を与える可能性があり、海外の環境情報開示の動向をしっかり見据えていく必要があろう。

さらに、TCFD は気候変動だが、生物多様性に関してはTNFD (Tasjforce on Naturerelted Financial Disclosures :自然関連財務情報開示タスクフォース)というという動きもあるので、しっかり皆でフォローしてまいりたいと思う。

私が運営している「持続可能な森林経営ための勉強部屋」というサイトでも情報整理しているので、参考にしていただきたい。

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*参考文献
企業による森林づくりーー脱炭素経営に向けた取組と森林の吸収量への関心ー林業経済学会秋季大会で(2022/12/15)ー一https://jsfmf.net/kokunai/morikigyo2/morikigyo2.html

ーーーー以上です

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