新・豊田市100 年の森づくり構想策定の経緯

豊田市森づくり構想は、100年先を目指した20年計画で、途中で計画を改訂しなければいけないと決められているものではありません。

 今回の見直しは、この10年間森づくりに取り組んできて、成果は出てきているものの、まだまだ手付かずの課題はあり、また大規模皆伐の広がりや木材利用の活性化など新たな課題も見えてきたということで、これらに対応するために企画し、改訂したものです。

 そのため、3年間の森づくり構想リニューアル・プロジェクトとして立ち上げ、平成27〜29年度まで各種検討や国内外の先進事例調査に取り組んだ上で、「新・豊田市100 年の森づくり構想」を策定しました。

 新しい基軸として出したかったことの一つは、 将来を目指した森づくりを目指す(将来木施業の導入)です。災害に備えて緊急避難的な間伐をするという、これまでの方針だけでは将来的に行き詰まってしまうと、環境面と経済性の両面で機能の高い森づくりの目指す必要があったからです。

 また、大規模皆伐の広がり等に事前に備えるため、森林法内では限界があることから、自治体独自で地域に合った森林保全のルールを定めて、地域ルールとして森を守っていこうと。当初構想は、森林整備(間伐)を進めましょうと「攻める」方針がメインで、今回の見直しで、「攻め」と「守り」の両輪の体制にしたい、という想いがありました。

 そして最も重視したのは、理想的な方針を書いて終わりではなく、それを実現するための「人づくり」をしないといけない、それを具体的にやっていかなければいけない、ということでした。日本の様々な森林計画は、それを実現するための「人づくり」の部分が弱いと常々感じてましたので、ここは重視して取り組みたいなと。ここれがないと、絵に描いた餅になってしまうと。

 今回の新・森づくり構想で「森づくり人材育成」の方針をしっかり打ち出しせたことで、2018年3月5日の岐阜県立森林文化アカデミーとの人材育成に係る連携協定に繋げることができました。岐阜県立森林文化アカデミーと豊田森林組合、豊田市との3者による連携協定で、今後は岐阜県立森林文化アカデミーにお世話になって、豊田市の森づくり人材を育成することになりました。
 昨年度はプレ研修を実施し、今年度から計20日(2年間)の森林組合職員を対象としたリーダー研修を、豊田市オーダーメード・プログラムでスタートさせています。

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