カーボンプライシングで森林はどうなるー企業内CPで広がる可能性など(2021/8/1) |
地球環境戦略研究機関IGESの「カーボンプライシングの国内外の動向」というイベント(気候変動ウェビナ)というイベントに参加しました。 カーボンプライシング(炭素の価格付け)が非常に明解で単純な気候変動対策であるので、たぶん対策の主流になるだろうし、そこで森林はどうなる。そこに至るまでどんなシナリオなのかな?勉強部屋の関心事項の一つ。 汚染者負担の原則によるカーボンプライジグ(炭素価格付け)が市場に与える影響−(2020/12/14)など 二つの報告のうち、「カーボンプライシングの動向」にそって最近の状況を報告します。森林にはどんな関係があるかな? ((EUの新なた温室効果ガス削減総合政策)) 右の図は「カーボンプライシングの動向」にあった、7月14日にEU委員会発表した、新たな温室効果ガスの総合政策についてです。 EUの「カーボンプライシング」のバックグラウンドになっているのはEUの排出量取引制度(ETS)。 発電所、石油精製、製鉄、セメント等の大規模排出施設を対象に、実質的に排出量上限がきめられて、達成過程でETSが機能するようですが、その業種に、建設業がはいってくるんだそうです。 木造建築の省エネルギー性などが配慮さているのかな?たぶん、そうでないでしょうね。 その他に今回の発表のなかに、EU森林戦略の変更に関する記述もあり、2030年までにヨーロッパ全体に30億本の木を植える計画を立てながら、森林管理者と森林ベースの生物経済をサポートするなどが記載されています。 以下参照ください。REGULATION OF THE EUROPEAN PARLIAMENT AND OF THE COUNCIL amending Regulations (EU) 2018/841 ((インターナルカーボンプライシング)) もう一つ気になったのが、排出量取引のきっかけとしての、インターナルカーボンプライシングです。 「企業などの組織が投資判断等、内部で使用するために、CO2排出量に価格を付ける仕組み」なんだそうです。企業のセクションごとに排出量目標を設定して取引をするケースなんかもあるんだそうです。 取引の内容がJクレジットのようなフォーマルなしくみでなくても、いろんな取引がひろがっていく、可能性がありますね。 左の図のように、世界で2,012の企業が導入済み又は2年以内に導入予定なのだそうです。 ((カーボンプライシングに関する霞が関の検討状況)) それから、カーボンプライシングについては政府が環境省と経済産業省で別々の研究会をすすめているところです。 環境省:カーボンプライシングの活用に関する小委員会 そろそろ素案などがでてきているようです。 秋口のCOP26が一つの出口でしょうか? このページでもフォローしていきます。 kokunai4-53<ICPFore> |
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