森林原則声明の要点
  
a.森林条約について
本声明の実施状況を踏まえ、あらゆる種類の国際取決めの必要性と可能性を検討することとされ、森林条約の策定に向けて、交渉を行うことを明記するには至らなかった
b.森林開発に関する国家主権について
森林経営の持続可能性を前提として、社会・経済開発の権利が確認された。
c.世界の緑化と先進国の責務について
経済発展の過程で森林が減少してきた歴史に鑑み、特に先進国による世界規模での緑化努力が必要であることが明記された。
d.資金・技術の移転について 
新規かつ追加的な資金の供与が明記されたほか、相当量の森林を保有し、持続可能な経営のための計画を策定する開発途上国に対しては、一定の資金が供与されるべきことが認識された。
e.木材貿易及び林産物の使用制限について
林産物貿易は、国際貿易規則及び諸慣行に合致したものであり、非差別的かつ多国間で合意された規律及び手続きに基づくべきであるとされ、また関税問題については、関税障壁の削減または撤廃が盛り込まれた。

もどる

                     
    CSDアドホック作業部会(分野別事項)報告書(IPF関係部分抜粋(仮訳))
                    
  (パラ21)本作業部会は、コンセンサスづくりと総合的な行動提案(proposalsfor action)の作成を進めるため、CSDが、その第3回会合においてCSDの下に開放的な政府間パネル(open-ended intergovernmental panel)を設置することを検討するよう提案した。パネルは、開放的、透明かつ直接参加的(participatory)なかたちで運営されるべきである。また、パネルは、環境面や社会面への影響も含め、森林の減少・劣化を阻止し、全てのタイプの森林の経営、保全及び持続可能な開発を促進するためにこれまで行われてきた活動の評価とそれを踏まえた更なる活動方策の提案を行うべきである。パネルは、その作業に当たっては、NGOからの適切な参加を得つつ、FAO、UNEP、UNDP、ITTOを含む関係国際機関や関係条約の事務局はもとより、他の国連内外の関係機関の専門的知見を参考にするものとする。CSDは、この取組の効果的な調整のための仕組みを検討すべきである。
  
  (パラ22)CSDは、パネルの任務(mandate)とその措置のための手順(modalities)を決定すべきである。本作業部会は、パネルの検討事項(terms)は、森林に関するその他の国際的な取組(initiatives)も考慮しつつ、森林原則声明とアジェンダ21の第11章に記載された事項から選び出されるべきとの提案を行った。政府間パネルの作業計画(programme of work)や検討項目は討議の中で発表され、それらは別添1に記載されている。パネルは、その中間報告(progress report)を第4回CSDに、その最終結果(final conclusion)、提言(recommendation)及び行動提案(proposal for action)をその第5回会合に提出するものとする。

もどる 
 
表8 国連持続可能な開発委員会(CSD)の検討スケジュール(1994〜1997)
            テーマ
 
1994
(第2回)
1995(第3回) 1996(第4回) 1997(第5回)
























 
A.持続可能性に係る重要要素

















































 
・開発途上国における持続可能な開発を促進するため
 の関連国内政策(第2章)
・貧困の撲滅(第3章)
・消費形態の変更(第4章)
・人口動態と持続可能性(第5章)




 








B.資金及びメカニズム(第33章)
C.教育、科学、環境上適正な技術の移転、協力及び対
 処能力の強化

 

 

 
・バイオテクノロジーの環境上適正な監理(第16章)
・環境上適正な技術の移転、協力及び対処能力の強化
 (第34章)
・持続可能な開発のための科学(第35章)
・教育、意識啓発及び訓練の推進(第36章)
・開発途上国における能力開発のためのメカニズム及
 び国際協力(第37章)






 






 






 
D.意志決定構造
・意志決定における環境と開発の統合(第8章)
・国際的な機構の整備(第38章)
・国際法制度メカニズム(第39章)
・意志決定のための情報(第40章)



 






E.主たるグループの役割の強化
・女性、子供、青年、先住民、NGO、地方公共団体、
 労働者・労働組合、産業界、科学的・技術的団体、
 農民(第23章〜32章)


 


 


 

























 
F.健康、居住及び淡水    
・人の健康の保護と促進(第6章)
・持続可能な人間居住の開発の促進(第7章)
・淡水資源の質と供給の保護(第18章)
・固形廃棄物及び下水関連問題の環境上適正な管理
 (第21章)




 




 




 
G.土地、砂漠化、森林及び生物多様性    
・陸上資源の計画及び管理への統合的アプローチ
 (第10章)
・森林減少対策(第11章)
・脆弱な生態系の管理:砂漠化と旱魃の防止(第12章)
・脆弱な生態系の管理:持続可能な山岳開発(第13章)
・持続可能な農業と農村開発の促進(第14章)
・生物多様性の保全(第15章)








 








 








 
H.大気、海洋及びあらゆる種類の海    
・大気保全(第9章)
・海洋、閉鎖性及び準閉鎖性海域を含む全ての海域及
 び沿岸域の保護及びこれらの生物資源の保護、合理
 的利用及び開発(第17章)



 



 



 
I.有害化学物質及び有害廃棄物    
・有害化学物質の環境上適正な管理(第19章)
・有害廃棄物の環境上適正な管理(第20章)
・放射性廃棄物の安全かつ環境上適正な管理(第22章)



 



 



 
注:( )は、アジェンダ21の章。    
もどる 
 
表9 CSDの多年度作業計画(1998〜2002年)
    〜UNGASS採択文書(アジェンダ21の一層の実施のための計画)の附属資料〜

















































































 
 
















 

   1998年会合   全体をカバーする課題:貧困、生産及び消費形態  
















 

分野別テーマ:
淡水管理への戦略的アプローチ
SIDSの持続可能な開発のための行動計画の未実施の章のレビュー(a)

分野横断的テーマ:
技術移転/対処能力の向上/教育/科学/意識啓発の向上

 

経済分野/主たるグループ:
産業界


 

上記のテーマの下での統合的議論のための主要課題:
アジェンダ21の章:
2-8,10-15,18-21,23-34,
36,37,40
 

上記のテーマの下での統合的議論のための主要課題:
アジェンダ21の章:
2-4,6,16,23-27,40

 

上記のテーマの下での統合的議論のための主要課題:
アジェンダ21の章:
4,6,9,16,17,19-21,
23-35,40
 
  (a) 第4回CSDでの徹底したレビューでカバーされなかったSIDSの行動計画の各章のレビュー。
 
















 

   1999年会合   全体をカバーする課題:貧困、生産及び消費形態  
















 

小島しょ開発途上諸国(SIDS)の持続可能な開発のための行動計画の総合的レビュー

分野別テーマ:
海洋と海域
 

分野横断的テーマ:
生産及び消費形態
 

経済分野/主たるグループ:
観光

上記のテーマの下での統合的議論のための主要課題:
アジェンダ21の章:
5-7,9,15,17,19-32,
34-36,39-40
 

上記のテーマの下での統合的議論のための主要課題:
アジェンダ21の章:
2-10,14,18-32,34-36,40

 

上記のテーマの下での統合的議論のための主要課題:
アジェンダ21の章:
2-7,13,15,17,23-33,36

 


 













  (b)

   2000年会合   全体をカバーする課題:貧困、生産及び消費形態  














 

分野別テーマ:
土地資源の統合的計画・管理

分野横断的テーマ:
資金源/貿易・投資/経済成長

経済分野/主たるグループ:
農業(b) /先住民の日

上記のテーマの下での統合的議論のための主要課題:
アジェンダ21の章:
2-8,10-37,40


 

上記のテーマの下での統合的議論のための主要課題:
アジェンダ21の章:
2-4,23-33,36-38,40


 

上記のテーマの下での統合的議論のための主要課題:
アジェンダ21の章:
2-7,10-16,18-21,23-24,
37,40

 
 森林を含む。

 















 

   2001年会合   全体をカバーする課題:貧困、生産及び消費形態  















 

分野別テーマ:
大気/エネルギー


 

分野横断的テーマ:
意思決定と参加のための情報環境作り(enabling
environment)のための国際協力

経済分野/主たるグループ:
エネルギー/交通

 

上記のテーマの下での統合的議論のための主要課題:
アジェンダ21の章:
4,6-9,11-14,17,23-37,
39-40
 

上記のテーマの下での統合的議論のための主要課題:
アジェンダ21の章
2,4,6,8,23-36,38-40

 

上記のテーマの下での統合的議論のための主要課題:
アジェンダ21の章
2-5,8,9,20,23-37,40

 

 




 

               2002年会合




 

              包括的レビュー
 
 
 もどる


 






































































 
参考

国連持続可能な開発委員会(CSD)第3回会合

第11章及び森林原則声明 別添1
森林に関するUNCSDの開放的な政府間パネル(要約)

a.目的
 ○1995年2月27日〜3月3日に開催された分野別事項に関するアドホック作業部会
  は、森林に関する開放的な政府間パネル(以下「パネル」)の設置を提案。
 ○本委員会は、世界の森林の経営、保全及び持続可能な開発の推進のためのコン  センサスづくりと調和的な取組方策の策定を行うため、パネルの設置を決定。
 ○本委員会は、資源利用に対する各国の主権と、開発する権利が、開発的ニーズ
  と環境的ニーズの双方を均等に満たすよう行使されるべきことを確認。
b.優先的な取組課題
 ○パネルは、コンセンサスづくりと調和的な取組方策の策定を進めるに当たり、優
  先的な取組課題として、以下の事項を検討すべき。
  T.各国及び国際的なレベルでの森林に関するUNCED合意の実施
  U.資金援助及び技術移転における国際協力
  V.科学研究、森林評価と持続可能な森林経営の基準・指標づくり
  W.森林の生産物やサービスに関する貿易と環境
  X.国際機関、並びに適切な法的メカニズムを含む多国間の制度及び取決め
c.作業事項
 T.1) 各国政府と全ての関係者の参加による、国家的な森林・土地利用計画など     の策定を通じた森林原則声明とアジェンダ21の実行促進方策の検討。
 T.2) 特に分野横断的な要因に着目した、森林の減少・劣化や持続可能な森林経       営の達成が困難な原因の特定と追求。
 T.3) 生物多様性条約との整合性の下での、先住民、地域住民等の伝統的な知識       などの効果的な保護・利用と、それから得られる利益の公平な配分方策の
    検討の促進。
 T.4) 脆弱な生態系を有し、砂漠化や干ばつの影響下にあるアフリカなどでの造       林と再造林や森林回復の支援活動のモニターと大気汚染の影響下にある      中・東欧 の経済移行国での取組の検討。
 T.5) 低位な森林被覆を持つ開発途上国などでの特異な森林などの保全活動の推      進と住民ニーズを満たすための方策の提案。
 U  二国間・多国間援助の効率と協調を高めるための方策の検討と環境調和的    な技術の開発・移転、並びに新規かつ追加的な資金を含む資金の流動化の    ための方策の検討。 
 V.1) 既存の定期的な森林評価のレビュー、問題点の特定、並びにその改善方策    の検討。森林の機能に関する科学的知見と統計データの充実方策の検討。
    森林の多面的価値の計測手法の開発促進と国家勘定への組込みの検討。
 V.2) 持続可能な森林経営の基準・指標の各国での適用の促進、並びに国際的に    統一された基準・指標を作成することの実現可能性の検討。
 W  林産物貿易に影響を及ぼす要因の分析と林産物の市場アクセスの向上方策    の特定。林産物の自主的な認証・ラベリング制度の持続可能な森林経営に    果たす役割の検証。
 X.1) 国際機関、既存の関連条約などの下での取組状況の把握と取組の空白また    は重複部分の特定。
 X.2) 上記T〜X.1 を踏まえた、法的メカニズムを含む新たな取決めの必要性    に関するステップ・バイ・ステップでのコンセンサスづくりを基本とした    検討。
d.パネルの構成、組織及び作業の進め方
 ○パネルは、各国政府の代表により構成される政府間組織であるが、政府間機関  (IGO)や非政府機関(NGO)もオブザーバーとして参加可能。
 ○パネルは、FAO、UNEP、UNDP、世界銀行、ITTOなどの関係国際機関、関連条約
  事務局、NGOなどの人材・資金や専門的知見を活用すべき。
 ○パネルは、1996年のCSD第4回会合に中間報告を、1997年の第5回会合に最終報  告を提出することとし、1995年のできるだけ早い時期に開催される第1回会合
  で 、サブ・グループの設置、議長などの選出を行う予定。
e.事務局及びパネルへの資金援助
 ○DPCSDの下に、別途雇用者とFAO、UNEP、UNDP、ITTOなどの関係国際機関からの  人材派遣者により構成される小規模な事務局を置き、パネルと関係国際機関の  間の連絡調整、会議運営などを行う。
 ○パネルの運営に当たっては、会合の開催、開発途上国などからの参加支援など  のために資金が必要であり、既存の資金源に加え、次のような資金源につき検  討すべき。
  ・各国政府や国際機関からの任意拠出
  ・国際機関からの人材派遣
  ・会合の開催を含む、各国政府や国際機関による現物援助
 ○パネルの早期立上げのため、各国政府は、早急に任意拠出を行うとともに、国  連関係機関でも、可能な限り既存の予算の再配分により支援を行うべき。

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表10 IPFの検討経緯
















 
    第1回   第2回   第3回   第4回
  日程

 
1995年
9月11日〜15日
1996年
3月11日〜22日
1996年
9月 9日〜20日
1997年
2月11日〜21日
  場所
 
  国連本部
(ニューヨーク)
欧州国連本部
(ジュネーブ)
欧州国連本部
(ジュネーブ)
  国連本部
(ニューヨーク)
  内容









 
組織体制
 議長・役員会
検討事項
 T.1−X.2の
 具体的内容
検討スケジュール
検討方法
 作業部会方式
 インターエージェンシー
 ・タスクフォース、会
 期間会合
本格検討
 T.2、T.4、
 T.5、U、 
 V.1
予備検討 
 T.1,T.3
 V.2
 W、X.1


 
本格検討
 T.1、T.3
 V.2
 W、X.1
継続検討
 T.2、T.4、
 T.5、U、 
 V.1


 
総括討議
 T.1〜W
本格検討
 X.2
継続検討
 X.1




 
もどる 
 



 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 






 
参考

IPFの主要な行動提案

a.検討項目T.1(国家森林プログラム及び土地利用計画の推進)
 ・IPFは、各国に対し、各国の政策に合致し、地域住民の参加と協力などに配慮
  した国家的な森林プログラムを策定し実行することを奨励する。
 ・IPFは、各国に対し、学際的な研究活動を森林プログラムに組み込むためのメ
  カニズムを整備し、試行の上実施することを奨励する。
b.検討項目T.2(森林の減少・劣化の根本原因の究明)
 ・IPFは、各国に対し、減少・劣化に対処するための国家戦略などの策定と実 
  施、環境アセスメントなどの手法の整備を行うことを奨励する。
 ・IPFは、各国に対し、共通の「診断手法(diagnostic framework)」を用い、
  森林の減少・劣化原因に関するケーススタディを実施することを奨励する。
c.検討項目I.3(森林に関する伝統的知識(TFRK))
 ・IPFは、各国に対し、TFRKの保護などに関する法的な枠組みや政策のあり方に
  つき検討するよう求める。
 ・IPFは、各国に対し、TFRKから得られる利益の公平かつ公正な分配、TFRKの利
  用に関する技術的ガイドラインの作成などの検討を促進するよう求める。
d.検討項目T.4(砂漠化及び大気汚染による森林への影響)
 ・IPFは、各国に対し、乾燥地や半乾燥地の生態系などを保全するための保護区
  を設定するよう求める。
 ・IPFは、大気汚染に関する既存の地域レベルでのモニタリングを継続するとと
  もに、それを他の地域に拡大することを推奨する。
e.検討項目T.5(低森林被覆国等における森林保全対策)
 ・IPFは、FAOに対し、各国、関係国際機関などの意見を聴きつつ、全ての国に適
  用できる低森林被覆の実用的な定義を作成するよう求める。
 ・IPFは、低森林被覆国に対し、保護林やバッファーゾーンなどの設定や拡張を
  行うよう求める。
f.検討項目U(資金援助・技術移転に関する国際協力)
 ・IPFは、被援助国に対し、森林分野の活動への優先順位を高めるよう求め、援
  助国や国際機関に対し、森林分野へのODAの比率を高めるよう求める。
 ・IPFは、開発途上国に対し、持続可能な森林経営のための魅力ある投資環境を
  整備するよう求めるとともに、先進国に対し、開発途上国での持続可能な森林
  経営への投資を促進するための助成手段を整備するよう求める。
 ・IPFは、国連機関に対し、最も適切な技術と最も効率的な技術移転のあり方に
  つき調査を行うよう求める。
g.検討項目V.1(a)(全ての森林の多様な利益の評価と研究)
 ・IPFは、各国に対し、国家森林資源評価、森林関連統計などの分析と活用のた
  めの能力を向上を図ることを奨励する。
 ・IPFは、FAOに対し、各国、国際機関などと協力して2000年世界森林資源評価を
  実施するとともに、その成果を国際的に共有するよう求める。


h.検討項目V.1(b)(森林の有する多様な機能の評価手法)
 ・IPFは、各国や関係国際機関に対し、森林の評価手法の更なる開発を進めるよ
  う求める。
 ・IPFは、各国に対し、国際機関と共同して、森林の価値のより適正な評価手法
  を使用することを奨励する。
i.検討項目V.2(持続可能な森林経営の基準・指標)
 ・IPFは、各国に対し、国レベル、地域レベル又はマネージメント・ユニット/オ
  ペレーショナルレベルで適用される基準・指標間の関連づけを行うよう求める
 ・IPFは、未だ基準・指標づくりの取組に参加していない国に対し、直ちに参加
  することを奨励するとともに、ドナー機関などに対し、必要な技術的、資金的
  な援助を行うよう求める。
j.検討項目W(林産物・サービスに関連する貿易と環境)
 ・IPFは、各国に対し、既存の国際的な義務と約束に従ったマーケットアクセス
  の改善措置を実行するよう求める。
 ・IPFは、関連国際機関に対し、それぞれのマンデイトに従い、自主的な認証・
  ラベリング制度につきさらに研究を進めることを奨励する。
 ・IPFは、各国や関係国際機関に対し、全てのコストの内部化のための手法を検
  討するよう求める。
k.検討項目X.1(国際機関の役割)
 ・IPFは、国際機関に対し、各国の協力の下でIPFで合意された行動提案を実施す
  るとともに、その実施を支援するよう求める。
 ・IPFは、関係国際機関に対し、非公式な「インターエージェンシー・タスクフ
  ォース(ITFF)」の活動を継続するよう求める。

もどる


 































































 

                 参考

         21世紀に向けた環境開発支援構想(ISD構想)
  Initiatives for Sustainable Development (ISD) toward the 21st Century
            (森林に関する記述の抜粋)

1.UNCEDの目標達成
   ISD構想は、我が国の環境協力の基本的理念と今後の協力の柱となる行動計画  をとりまとめたものである。
2.ISDの理念
  (1)人類の安全保障
  (2)自助努力
  (3)持続可能な開発
3.行動計画(ODAを中心とした我が国の国際環境協力)
  (2)地球温暖化対策
   (ロ)省エネルギー・新エネルギー技術等の世界的普及
     我が国がODAにより世界各地で進めている植林・森林保全については、CO2
    の吸収源対策としての観点からも引き続き推進する。
  (3)自然環境保全
   (ハ)持続可能な森林経営の推進・砂漠化防止協力の強化
    (A)森林の減少・劣化及び砂漠化
      森林は、CO2 の吸収・貯蔵、多様な生物の生息の場の提供、清潔な水     の供給など環境に重要な役割を果たしている。しかし、世界の森林の4割     以上を占める熱帯林は、無秩序な焼き畑等による農地開発、薪炭材の過     剰採取、過放牧などにより、毎年、我が国の国土面積の1/3、森林面積
     の1/2に相当する1,260万haが失われている(1991ー1995年の平均(注9))。
      また、地球人口の6分の1、全乾燥地域の70%に影響を与えている砂漠     化の進行は、過耕作や過放牧等に起因しており、それに伴って生じる生     産性の低下が、貧困を助長し、新たな耕作地等の無制限な拡大を招くと     いう悪循環となっている(注10)。
    (B)我が国の協力
    ● 森林の減少・劣化及び砂漠化の進行の背景には、貧困、土地利用政策      などの社会経済的、政策的な問題があることから、環境と調和した持続      可能な農業生産の確立を含め、地域住民や地方政府を巻き込んだ総合的      かつ長期的な取り組みが必要である。このため、インド、インドネシア      等での円借款による広域的な住民参加型植林事業、ネパール等での技術      協力による社会林業プロジェクト等の成果に基づき、これらの分野での      協力を強化するとともに、NGOや国際機関などととも連携しつつ、一定
     の広い森林を対象に各種協力スキームの総合的かつ集中的な実施により      持続可能な森林経営を実証するプロジェクトを推進する。
     ● 砂漠化防止に関しては、青年海外協力隊の派遣と専門家派遣を組み合      わせた「緑の推進協力プロジェクト」(セネガル、ニジェール等)を強      化する。また、アフリカのニジェール川流域を対象に、農業農村開発を      通じた砂漠化防止技術確立のための実証調査等を実施してきており、今      後はその成果に基づいた各種の協力を推進する。
     ● 国際熱帯木材機関(ITTO)を通じた協力
      我が国はITTO本部を誘致して以来、接受国としての本部の活動を積極      的に支援している。特に、政策形成活動やプロジェクト実施のための資      金協力のうち、約8割は我が国の拠出となっている。主要熱帯木材生産国     (インドネシア、マレイシア、ブラジル)は、これまでのITTOの活動を      高く評価しており、我が国としてもITTOに対する積極的な貢献を継続・      強化する。
     ●「国際熱帯木材機関(ITTO)の西暦2000年目標」
      国際熱帯木材協定(ITTA)の新協定が94年に策定され、97年1月1日に      発効したところ、右新協定の下、環境に配慮した熱帯林の保全や持続可      能な森林経営による熱帯林から生産された木材を国際貿易の対象とする      目標を2000年までに達成するために様々な努力が行われているところ、      右努力を支援する。

     (注9)、(注10):出典:FAO「State of the World's Forests 1997」
 
 もどる
表12   森林に関する政府間フォーラム(IFF)検討スケジュール
 

 
 カテゴリー

 


   検討項目

 

第2回会合
(1998年
 8/24〜9/4)
 

第3回会合
(1999年
 5/3〜5/14)
 

第4回会合
(2000年
  1〜2月)

T 
IPF行動提案の実施促進方策などの検討



 


(a)
IPFの行動提案の実施促進方策


 本格検討
(行動提案
とりまとめ)


 フォローアップ

 


最終報告書
とりまとめ
 

(b)
持続可能な森林経営の進捗状況のモニター


 事前検討
 

 本格検討
(行動提案
とりまとめ)


  同上
 

U
IPFからの懸案事項などの検討
















 


(a)
新たな国際基金の創設


 事前検討
 

 本格検討
(行動提案
とりまとめ)


  同上
 

(b)
貿易と持続可能な森林経営の調和方策

 本格検討
(行動提案
とりまとめ)


 フォローアップ
 


  同上
 

(c)
環境保全上好ましい技術の移転方策

 本格検討
(行動提案
とりまとめ)


 フォローアップ
 


  同上
 

(d)
IPFの検討項目の更なる検討


 事前検討
 

 本格検討
(行動提案
とりまとめ)


  同上
 

(e)
国際機関、森林関連条約の役割・活動などの分析

 本格検討
(行動提案
とりまとめ)
 


 フォローアップ

 


  同上

 

V
国際的取り決め及びメカニズムの検討
 


国際的取り決め及びメカニズムの内容の検討とコンセンサスの醸成
 


 事前検討


 

 本格検討
(行動提案
とりまとめ)

 


  同上


 

もどる


Summary
The present reports aims to address the first part of programme element III of the
Intergovernmental Forum on Forests, namely to identify possible elements of international
arrangements and mechanisms, such as a legally binding instrument on all types of forests.
The report first provides background information relevant to this task. It continues by
summarizing the results of a survey conducted by the Forum secretariat in response to the
request by the Forum to consider the role, effectiveness and relevance of and compliance with
existing arrangements and mechanisms. The report recalls some of the issues relevant to this
programme element that have also been addressed in documents by the secretariat prepared
for previous sessions on this topic. The report concludes by proposing a set of elements which
collectively appear to constitute an international priority agenda for action on forests. The
proposed list of elements aims to integrate the emerging consensus in the areas of priority
concern identified at the United Nations Conference on Environment and Development and
the Intergovernmental Panel on Forests/Intergovernmental Forum on Forests processes. The
report also includes a brief overview of the first meeting of the Costa Rica-Canada initiative,
held at San Jos・ Costa Rica from 22 to 27 February 1999 in support of programme element
III. Suggestions for preparations for the fourth session of the Forum are also included in the
report.