「『地域の家と小さな林業』の全国ネットワークを求めてーウッドマイルズフォーラムの新たな取り組み」ー山林誌から(2020/12/20) | ||||||||
大日本山林会の「山林」誌(明治15年創刊)No.1639号12月号に標記論説を掲載していただきました。 山林会のご承諾をえて、本文をこちらに置いておきます。 概要をご紹介します (大きな林業と小さな林業) 右の図は、(過去にこサイトでも紹介しましたが)山づくりのために木造建築ができることー森林総研公開講座(2019/11/15)、で東京大学生産技術研究所腰原幹雄教授提示されたもので、「「森のための建築」は、その文化的価値から嵩く評価されてきたが(小さな林業) 、今後、現代建築で使用される建築材料の生産システムとして大量生産、安定供給を支える「建築のための森」という価値観(大きな林業)も重要な役割を担うことになる」とされました。 戦後造成した人工林資源が本格的な利用期を迎える中、これら資源を循環利用し、林業の成長産業化を図ることが課題といますが、大規模な国産材工場による企業主導の市場が確立しつつあり、その結果、輸入材に対する競争力が強まり、国産材の利用が進んでいるのは、「大きい林業」の流れでしょう。 でも、林業成長産業化の山側の条件である循環型資源として次世代の森林がうまく形成されているのだろうか?健全な木材利用と皆伐跡地の再造木を含む次世代森林の造成は、現時点の大きな課題となっています。 もう一つ、顔の見えるネットワーク、将来の社会、次世代の森林をしっかり見据えた山林所有者と、木材の加工事業者・建築関係者・消費者の連携が鍵を握っている、「地域の建築と林業を結ぶ^新たな地域木材・建築>産業ー小さな林業」のネットワーク(以下「地域の家と小さな林業の全国ネットワーク」という)がある役割を果たすのではないでしょうか? こんな考えに立った、ウッドマイルズフォーラムのプロジェクトを紹介します。 (ウッドマイルズー環境に優しい木材と建築の連携) 「輸送経路に応じた輸送f段ごとの距離に応じた排出二酸化炭素最指数(ウッドマイレージCO2)などを開発提唱すると共に、その結果を「木材調逹チェックプック」という形で普及を図ってきました。
@産地(森林の持続可能性)‘ A 流通(流通経路の透明性・信頼性) 、B省エネルギー(木材生産の環境負荷削減)‘ C基本的な品質(木材の強度・乾燥)‘D長寿命(木材の長期利用)の五つのモノサシに沿って、複数の指標を提示し、それぞれ、顔の見える関係がある場合、そうで公
会員になるとプログラムが使えるようになります。このところ、関心のある方が増えています。 (ウッドマイルズフォーラム2019) 昨年のWMフォーラムはイベントを開催し、公共建築物木材利用促進法ができて10年、建築の中に木材を使う事例が少し大きくなってきた中で「木材調達の側面から中大規模施設の木材利用を検証する」というタイトルでした。 『公共建築物等木材利用促進法の成果と課題』という演題で話題提供された林野庁木材利用課長野課長は、公共建築物木材利用の動向などを紹介された後、これからの木材利用施策として、民間建築物等における木材利用の促進に向け、木材の需要者である建設事業者、設計事業者や実際にこれら建築物の施主となるビッグビジネスによる「ウッド・チェンジ・ネットワーク」 の取組を紹介されました。(大きな林業の話) これらをうけて、ウッドマイルズフォーラム藤本会長は、「(大企業のパワーは大切だが)今日の報告のように地域で頑張っている人達がたくさんいる。「近現代の次に来る新しい時代と社会、つまり、希薄になっている人と自然・人と人との良好な関係を取り戻した時代と社会にしていくべき」 だと思う。国産材に利用は進んでいるがその後の山づくりはうまくいっているのか?今日のフォーラムでも議論になった、山にちゃんとお金が戻り、山で生き生きと働けて、川下側もそれをリスペクトして仕事ができるという関係を今後どう構築できるか。ウッドマイルズフォーラムとしても<小さな林業>を支えようと頑張っている各地の関係者の方々とともに、一つの問題提起ができるよう議論していきたい。 とまとめました。 (森づくりを支えるサプライチェーンのコンセプト) 森づくりをになう林業関係者を中心に、製材加工事業者、設計建築事業者、施主・居住者が連携をする。
(「地域の建築と小さな林業」の全国ネットワークを構想する)
junkan3-19<ltlringyonet> |
■いいねボタン
|