ウッド・チェンジ~木づかいが森をよくする暮らしを変える~脱炭素社会の実現に資する木の時代はくるかー第1回木材利用促進月間から(2021/11/15)

新しい木材利用促進法(脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律)で10月が木材利用促進月間となりました。

各省庁のHPにそのことが告示されています。
10月は「木材利用促進月間」ですウッド・チェンジ ~木づかいが森をよくする暮らしを変える~国交省環境省経産省林野庁

ウッドマイルズなど、木材の環境的側面に着目して普及を追いかけてきた、勉強部屋にとっても、大切なイベント月間かも・・・

(木材利用促進本部)

これらをアレンジしているのが、農林水産大臣/総務大臣/文部科学大臣/経済産業大臣/国土交通大臣/環境大臣からなる、木材利用促進本部なんですね。

「基本方針の策定等の木材の利用促進に関する重要事項の審議、また、毎年一回、基本方針に基づく措置の実施の状況を公表」するんだそうです

各省庁の連携、全国で実施される関係省関連(関係団体を含む)、地方公共団体関連のイベントは、木材利用促進本部サイト内の「関連イベント情報」で紹介されています(本部ページの下の方)

(建築物における木材の利用の促進に関する基本方針)

第一回の本部会議が10月1日に開催され、建築物における木材の利用の促進に関する基本方針が作成公表されています。
14ページにわたる基本方針概要が以下の通りです。

〇国産材の利用拡大 は、 林業・木材産業の持続性を高め 、 森林の適正な整備 等に寄与
〇木材は「カーボンニュートラル」 で あり、調湿性等に優れるほか、 心理面・身体面・学習面等での効果も期待される 資材
〇非住宅建築物や中高層建築物の木造化等 を促進することにより脱炭素社会の実現 、都市等における 快適な生活空間の形成 、地域経済の活性化 等に貢献

といった、木材利用促進の意義が各省庁で共有されたといいうことが重要ですね。

(新たなツールは)

建築物木材利用促進協定制度の活用といった今回法律で新たに設定されたツールの使い方、情報公開のしかたなど、興味深いですが・・・

まだ動き出してないみたいです。(実績の公表なし(11月15日現在)

(環境に優しい木材)

違法伐採に対するクリーンウッドや森林認証など木材利用と森林のガバナンスに関連するツールに関する記述はどうなっているかな?
ちょっと気になりました

第1の2建築物における木材の利用の促進の基本的方向
〇木材の供給及び利用と森林の適正な整備の両立の中に、「適切な伐採・再造林等」森林法に基づく森林計画等に従った伐採及び伐採後の再造林等の適切な森林施業の確保並びにクリーンウッド法規定する合法伐採木材等の円滑な供給の確保を図るものとする。
また、建築物を整備する者は、その整備する建築物において木材を利用するに当たっては、クリーンウッド法の趣旨を踏まえるとともに、「グリーン購入法」規定する環境物品等に該当するものを選択するよう努めるものとする。

とありました!

総論部分では記述があるけど、具体的な中井の記述がほとんどなし、ではありますが

今後に期待しましょう

(記念シンポジウム)

各省庁が皆で訴求した10月8日が木の日に開かれた、「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」施行記念講演会・シンポジウムというのに、行ってきました。

別途報告しておきましたが、各省庁連携で、どうなっていくのか・・・木材とまったく違った世界の企業関係者、建築関係者が「木の時代がやってきた!」

プログラムといただいた資料にそって、内容をご紹介しておきます。

(1)記念講演
講師:隈研吾氏(建築家)
演題: 木が開く日本の未来  隈研吾氏が、木造建築に深くかかわるようになったのは、バブルがはじけた90年代ごろから。日本の農村部にいって、集落(街並み)が里山の近くに形成さていている理由が、里山が生活エネルギー(マキ)、建築材料(建築材料)、農業資材等を供給する基になっているんだということで・・
イントロは栃木県那珂川町馬頭広重美術館。そしてミラノ2007のCidori(飛騨高山の玩具発)。そして高知県梼原町の建築群・・・(ごめんなさいこの講演は資料をいただけず(当然ですか)、世界中の作品の紹介が1時間にわたってあったのですが、印象にのこった日本の森林と住民の関係がつくる街並みが隈氏の木造の原典という話だけ紹介しました。
 パネリスト①隅修三氏
(東京海上日動火災保険株式会社 相談役)
   火災保険の会社の幹部でウッドチェンジネットワーク会長!
プレゼンタイトルは“需要サイドからの”林業改革~ 日本の中高層ビルを木造建築に! ~
「防火基準、世界各国は、1時間・2時間等の十分な退避時間を確保できれば、その後は朽ちてもよいという考え方(準耐火構造)を採用しており、日本の基準が最も厳しい。」のだそうです。
左の資料をどうぞ+事例集
(当日の資料でありませんが、いただいた名刺をたよりに連絡させていただき、関連資料をいただきました(ネット開催も便利ですがリアルだと名刺交換ができる!!)ありがとうございました。
 パネリスト②伊藤明子氏(消費者庁長官)  元国交省の住宅局長。消費者行政は大きな転換期(消費者行政は騙されない消費から(次世代の社会を牽引する)自分で考えるエシカル消費へ。)
今だけ考えていたのが→皆で未来を考える
ここだけ考えていたのが→自分の周りの地域や世界を考える
自分だけ考えてたのが→皆に優しい社会を考える
そんな中で、木材利用の展望が開かれる。
川下の消費者も頑張っているので、川上の皆さんも頑張ってくださいね!
左の資料をどうぞ
 パネリスト③平田美紗子氏(林業漫画家)  「北海道生まれの北海道育ち。林野庁北海道森林管理局の職員として··たくさんの人、特に子供たちに、日本の森林や林業のことを知ってもらうべく、様々なイラストで清報を発信しています。」
林業漫画「お山ん画」りん子の絵日記人to木(人と木をつなぐ仕事)
すばらしいです!!左の資料をどうぞ
次の週に札幌でお会いしました。
 コーディネータ天羽隆氏(林野庁長官)    ウッドチェンジで森林資源の循環利用!
木材利用の3つの意義
► 2050年カーボンニュートラルヘの森林・木材の貢献
・木造建築物は一定期間炭素を固定(第2の森林)・・・
► 社会的課題解決に向けた効果
• SDG sにおける目標の達成に貢献・・・
► ビジネス面における効果
・構法等の工夫による低コスト・短工期・・・左の資料をどうぞ

junkan3-25(kinogekkann)

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