改正クリーンウッド法の説明会開催(2023/6/25)

6月14日と23日改正合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律(クリーンウッド法)説明会がネット上と会場で二度にわたって、開催されましたので、ネット上で出席しました(2日とも)。

二つの資料が公開されています
【資料】合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律(クリーンウッド法)の改正について
【参考資料】法文

新しい情報はないのですが(改正な内容は「クリーンウッド法改定ー日本と世界の森林のガバナンスに向けた日本の消費者・木材事業者の貢献(2023/5/15)」にしっかり説明してありますー)、林野庁が気にしていることは何かな?そして、心配なことがあったので、聞いてみました。ご報告します。

左の図の上は、林野庁がクリーンウッド法の改定をわかりやすく示す図です。

(改正内容の復習)

重要な改正点は、真ん中の事業者の左側の二つの茶色の枠にはいった、事業者。いままで第一種木材事業者といっていた、川上の木材関連事業者と、輸入事業者に対して、合法性の確認が義務化されました。(詳しい内容

そして、事業者に木材を提供する素材生産事業者(国産材の場合だけですが、二つの四角の上だけ)は、求めに応じて(合法的に伐採したことを示す)情報提供を義務化。(詳しい内容

右側が小売事業者はいままでCW法の木材事業者でななかったが、木材事業者に追加。(詳しい内容

この三点が主たる改訂点です。(という説明がありました)

二回にわたる説明で心配なことが二点あったので、質問しました。(事前に質問をしていたら、オンラインの説明会で、主催者から紹介をして、回答をしてくれました。)

(第一種の木材事業者の登録はなくなるんですか?)

Q1 川上の事業者の登録制度(いままでの第一種事業者の登録制度)について。

上の図の左側の川上業界いままで第1種事業者といわれていたひとについて、図の下の所(左の下の黄色いコメントの先)に「合法性の確認を確実に行うものを登録⇒合法性の確認等を義務化」と記載されています。

⇒がついているので、「登録制度をやめて、義務化をする」、と記載されているように読めます。川上の第一種木材業者(という言葉を使ってはいませんが)の登録制度はやめる方向ですか?

A1 登録をやめる考えはありません。ただし、今回第一種の事業者が義務を負うことになるので、登録の要件は変更し厳しくなるでしょう。今後内容を検討します。

(義務化される第一種事業者をどのように管理していくの?)

Q2 義務化された事業者の管理

義務化された川上の事業者を管理するのは大変な作業だと思います。大規模事業者は報告させる、となっているように思いますが、全体の管理をどうするか、方向性はでていますか?市町村に負担してもらう方向ですか?業界団体などの協力がないと難しいのでないですか?

A2 どの程度の規模の事業者まで報告制にするかなどは、今後検討事項です。また、登録制度も存続するので、その中で定期的な報告もしてもらえるでしょう。すべての事業者を管理する手続きについて、市町村に負担してもらう考えはありません。いろんな手段を考えていくことになりますが、いままでも協力をえていた、業界団体の協力も必要でしょう。

私の質問は以上でしたが、その他の質疑で気になった点を紹介しますね。

(合法木材の確認がとれない黒の木材は?)

ベトナムから合板を買っているが、部材の中に中国から輸入されている部分があり、先方は中国から輸入されているものは「合法性確認が取れない」と言われている。黒の材と考えている。これらの材はどうなるのか?

A 黒の材というより灰色でですね。輸入事業者の義務は、二つにわけると原材料情報の収集と、合法性確認。そのうち合法性確認が取れない部分あるということですね。輸入事業者の責任は灰色黒の製品を売ってはいけない、ではなく、売る場合合法性確認が取れないことを明確にしてうることです。

本日の説明で気になったのは、アンダーラインの部分が繰り返し話されたことです。「黒い灰色の木材を売ってもよい」、もちろん法律の中身がそうなっているですよ、という説明なのでそれはそれで、仕方がないけど、やはり、できれば「灰色黒のような木材製品は売らないように、してくださいね!」というメッセージを伝えてほしかったです。

(森林への投資やSDGsでわが社はCW以外使いません)

林野庁の説明の最後の方に、2枚の図がついていました。

題して「森林等への投資を巡る環境変化」と「SDGsをキーワードとしたサプライチェーンの連携」

森林投資については?「世界的に、気候変動対応や生物多様性等の環境を考慮するESG投資の流れが加速」しています

日本でも、 農林漁業法人等投資育成制度による投資対象の林業分野への拡大、改正地球温暖化対策推進法による森林保全等を投資対象に含む官民ファンドの設立予定など、森林等に対する投資環境整備が推進されています。ESG投資にむけて、「カーボンニュートラルへの貢献度」や「生物多様性確保へのインパクト」等についての簡便な評価手法などが進んでいます。

そして、SDGsをキーワードとしたサプライチェーンの連携
?森林・林業・木材産業は、目標15「陸の豊かさも守ろう」を中心にいて、様々なSDGs(持続可能な開発目標:Sustainable Development Goals)に貢献。!
? 環境問題など持続可能性への関心の高まりから、林業・木材産業関係者に加え、様々な主体による森林との多様な関わりが広がりつつありますー。森林の整備・保全や地域活性化にもつながっており、「SDGs」をキーワードとした持続可能なサプライチェーンを構築する好機です。

そうですね、「わが社は木材はCWしか取り扱いません、使いません」という、川下の小売業者、建築産業などがESG投資をもとめて、アピール

それの人たちにCWを着実にどどける、サプライチェーンの構築が求められます。

ですから、木材事業者の皆さんも、登録をすすめて、頑張りましょうーという主催者のメッセージですね。

早くしないと、CWでなく、持続可能な木材をください、という流れになってきます。頑張ってください

boueki4-86<CWAsetumei>

 

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