ニュースレター No.082 2006年6月11日発行 (発行部数:1300部)

このレターは、「持続可能な森林経営のための勉強部屋」というHPの改訂にそっておおむね月に一回作成しています。

情報提供して いただいた方、配信の希望を寄せられた方、読んでいただきたいとこちら考えて いる方に配信しています。御意見をいただければ幸いです。 
                                                    藤原

目次
1.
フロントページ:ウッドマイルズの3年間(2006/5/14)
2 合法木材の供給に関する資料集:同時進行レポート3(2006/5/14)
3. 大手メーカーの違法伐採関係の調達方針(2006/5/14

フロントページ:ウッドマイルズの3年間(2006/6/11)
6月3日既報の愛知県長久手町の平成こども塾見学会の後、ウッドマイルズ研究会の206年の総会が行われました。(詳細は研究会のサイトに公開されるますので追ってリンクをはります)

直前に公表された平成18年度版環境白書にウッドマイルズに関連して京都府産木材認定制度が紹介されるなど、研究会が3年前に普及を始めたウッドマイルズも国民の中での市民権を得つつあるといえます。

総会後行われたセミナーで「ウッドマイルズの三年間と今後の展望」という演題で話をさせて頂きました。

ウッドマイルズの三年間と今後の展望(まとめ)
2003/6/3
ウッドマイルズ入門セミナー

Tウッドマイルズ研究会の三年間

1 建築物を評価する建築物ウッドマイルズ関連指標マニュアルは昨年正式な版が公開され評価事例が蓄積され、議論が広まる共通の基盤ができました。(意見をふまえて8月には2006年版ができる予定)

2 この間日本でウッドマイルズを推進する機動力となっているのは、
@地域材の利用を推進する地方自治体や森林木材関係者(京都府のウッドマイレージCO2認証長崎県のながさ木の家
A環境負荷の少ない建築を目指す建築設計者・需要者
です。

3 学術研究分野での活動海外との交流も進みました

U ウッドマイルズ研究会の展望

(川上と川下の共同のツール)
エコマテリアルな木材をベースにした循環社会(持続可能な社会)形成に向けて、林業・木材関係者と需要者・建築関係者の連携が必要ですが、ウッドマイルズは需要者・建築関係者が森林や木材に関心を持ちってもらうきっかけとなり、「共同」のツールとしての役割を果たします。

(輸送過程の環境負荷問題への貢献)
運輸部門の地球温暖化対策が重要な課題になっていて、運輸業界は地球温暖化防止ボランタリープランを作成するなどの取り組みが行われ、グリーン物流パートナーシップなど幅広い連携の動きも始まっています。各企業でもエコ物流といった取り組みを進めていますが、研究会の蓄積が期待されています。

(環境基準への利用)
「地域資源」の利用は、持続可能な社会にとっての、国際的な共通語となっています(LEEDなどの緑の建築基準ではローカルマテリアルが基準に位置づけられている)。そういう動きをふまえて、研究会の活動を各種の環境基準(GPN基準エコマークCASBEEなどなど)に具体化していしていくことが必要だと思いますし、そのような条件はあると思います。

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2 違法伐採問題に関する資料集(2006/6/11)

4月からグリーン購入法の合法木材等の優先調達が始まり(とりあえず6ヶ月間は移行期間という位置づけですが)、合法木材を供給する側の体制整備が重要な課題になっています。4月25日には都内で「合法木材の供給体制に関する打合せ会」が開催され、各都道府県の木材・森林組合の関係者、木材業界の中央団体の関係者が集まり、今後の業界団体認定に向けての打ち合わせを行いました。

その席上で、全木連が配布Iした資料がHP上で公開されています。
こちらからどうぞ

目次は以下の通りです

                      違法伐採問題に関する資料
                      (社)全国木材組合連合会

1 環境物品等の調達の推進に関する基本方針(概要)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
2 環境物品等の調達の推進に関する基本方針(抜粋)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
3 木材・木材製品の合法性、持続可能性の証明のためのガイドライン・・・・・・・・・・15
4 違法伐採総合対策推進事業の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19
5 全木連(3.24)理事会決定
  「違法伐採総合対策とグリーン購入法による対応について」・・・・・・・・・・・・・・・21
6 全木連(3.24)理事会決定
  合法木材の業界認定制度への取組方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25
  全木連の行動規範・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27
  合法性等の証明に係る事業者認定実施要領・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29
7 ○○木連行動規範例、事業者認定実施要領例・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39
8 証明書の様式例集
    1 森林所有者段階の証明書の例
       1 保安林伐採許可書の写し・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・49
       2 伐採届けの写し・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50
       3 施業計画認定書の写し・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・51
       4 証明書・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・52
    2 素材生産業者の証明書の例
       1 保安林伐採許可書の写しを活用した証明書・・・・・・・・・・・・・・・・・・・53
       2 伐採届けの写しを活用した証明書・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・54
       3 施業計画認定書の写しを活用した証明書・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・55
       4 証明書・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・56
    3 加工・流通業者の証明書の例
       1 納品書を活用した証明書の例・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・57
       2 証明書・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・58
9 合法木材供給事業者認定申請書の例・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・59
10 間伐材製品証明書の例(全木連作成)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・61


                    平成18年4月25日

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3 大手メーカーの違法伐採関係の調達方針(2006/6/11)

違法伐採問題に対処するため、グリーン購入法によって政府が合法性の証明された木材を優先購入する方針を明らかにしていますが、グリーン購入のもう一つの担い手が大企業の調達方針であることが指摘されています。
企業規模と環境意識の関係については、日本能率協会 「『製造業の未来戦略商品革新』に関する経営者アンケート」結果の発表
環境省 「地球環境問題をめぐる消費者の意識と行動が企業戦略に及ぼす影響(企業編)」調査概要について

合法木材の供給体制の動きをにらみながら、「企業の調達方針」の中にも違法伐採問題が少しずつ登場し始めています。

積水ハウス
http://www.sekisuihouse.co.jp/eco/eco2006/pdata/environment/resource/index.html

木材のグリーン調達に向けた取り組みを開始


 海外での違法伐採などが問題となり、森林利用への関心が高まっています。年間約40万m3の木質系材料を使用する当社でも、木材調達は重要なテーマです。当社では、1975年からコンクリートを打設するための型枠を鋼鉄製に変更して熱帯木材の利用をなくすなどの取り組みを進めてきました。ただ、従来当社が使用する木材は大部分が輸入材で、国産材の使用率は0.1%以下でした。しかし、2005年度に合板の芯材部分を国産材へと変更し、国産材の使用は年間約1.8万m3、4.4%と大幅に向上しました。再生可能資源としての木質系材料の重要性に鑑み、次の方向を基本に2007年2月に向けて木材に関する、より具体的な調達指針の策定を開始し、環境NGO等との意見交換も進めています。

●木材の調達に際しては、合法性、持続可能性が証明された木材の積極的な利用を推進する。 
●国産材のさらなる活用可能性を検討する。

王子製紙
http://www.ojipaper.co.jp/envi/tyoutatsu.html

木材原料の調達方針


調達理念
紙の原料となる木材は、再生産が可能な優れた資源である。
木材原料の調達にあたって、持続可能な森林経営により育成される資源をソースとするグリーン調達を推進する。

調達指針
(4)原料のトレーサビリティの確保
木材原料の出所を遡り、原料が適正に管理された森林より生産されたものである事を確認する。
特に違法伐採による木材は購入しない。
このために、当社が調達する木材原料のサプライヤーを対象に原料の産地、森林の管理方法などを継続的に調査し、原料のトレーサビリティを確保する。この精度を上げるべくサプライヤーに、原料の出所情報を常時把握するよう指導を行う。トレースの結果については監査を行う。

日本製紙グループ
http://www.np-g.com/csr/ideology/materials.html

原料調達に関する基本理念と基本方針


基本理念
『私たちは、環境と社会に配慮したグローバル・サプライチェーン・マネジメントを通じ、信頼される原材料調達体制の構築を目指します。』

基本方針
1 環境に配慮した原料調達
(1)木質資源は、持続可能な森林経営※が行われている森林から調達します
(2)違法伐採材は使用・取引しないとともに、違法伐採の撲滅を支援します。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

藤原敬 fujiwara@t.nifty.jp