REDDプラス始動元年ー支援活動への民間参画を推進するためには 何が必要(2020/2/15)

森林総研が主催した、REED・プラス始動元年2020というイベントに参加しました。

森づくりのためにビジネスのお金がどのように動員される可能性があるのか?

というのは私の問題意識ですが、気候変動枠組み条約がつくってきた仕掛けの中で、その話がどうなっているのか?

森林総研が国際的な専門家を呼んでのイベント。興味津々

森林総研の専用ページ令和元年度国際セミナー「REDDプラス・始動元年2020 - 持続可能な開発のための国際移転可能な成果に向けてが丁寧に報告者のプレゼン資料を公開しています。

るので、それに基づいて紹介します。

   1開催趣旨説明(井上泰子)
セミナーの目的: 現在及び将来における、民間セクターを含む途上国への支援と実施におけるREDDプラスによる機会について、REDDプラスの技術的ツールとガイダンスや、REDDプラスの市場的アプローチや二国間・多国間協力の活用に焦点を当て展望する
1. REDDプラスの技術的発展は?→セッション1「REDDプラスの技術的ツールとガイダンス」
2. REDDプラスの支援や実施におけるクレジット利用は?→セッション2「REDDプラスの制度とクレジットの今後の展望」
3. 現在および将来の機会を検討することを通じて、今後のREDDプラスへの民間参画の一層の促進に向けた課題について議論を行う
キークエスチョン:REDDプラス支援活動への民間参画を推進するためには
何が必要か?
  2 基調講演1 REDDプラスの歴史と展望:UN-REDDプログラムのー10年間の取り組み(マルゴラザタ・ブシュコ-ブリッグスプログラム・オフィサー(国連食糧農業機関(FAO)/国連REDDプログラム(UNREDD)))
In 2007 REDD+ was set up to be transformational 2007年、REDD +は流れを変える期待をもって設定された
but… there REDD+ had to battle some headwinds against it:しかしREDD +は以下のような逆風に対抗しなければならなかった
• Political attention away from climate change and REDD+ (trade, refuges and migration)気候変動REDD+を無視する政治的な傾向(貿易、難民、移民)
• Push back from some industries (actors)一部の産業界からの反発
• Frustrations caused by slow progress in REDD+/REDD +の進行が遅いことによる不満
• Funds are not universally available, common rules not established, capacities were not there/資金は普遍的に利用可能ではなく、共通の規則は確立されておらず、運営能力が欠けていた
• REDD+ should be built from bottom up - but rarely taken at local scale/•REDD +はボトムアップで構築する必要があるが、ローカルスケールで取得する例はほとんどない
• Technology has proved to be transformational and game changer, but not applied universally/テクノロジーは変革と革新をもたらしてきたが、普遍的には適用されたものでない

Final remarks: Tailwinds for REDD+, lets continue the change!REDD+の追い風をもとめ変革をつづけよう
• Build innovative partnerships as commitment of non-state actors and private sector is increasing/非国家主体と民間部門のコミットメントが増加する状況の中で、革新的なパートナーシップを構築しよう
 3基調講演2 ミャンマーにおけるREDDプラスの結果に基づく支払いと持続可能な開発支援(ニィ・ニィ・キョウ(ミャンマー天然資源・環境保全省森林局長))
 4セッション1ガイダンス『REDDプラスの技術的ツールとガイダンス』宮本和樹(森林総研)
 5REDDプラスにおける森林炭素モニタリングの意味(佐藤保(森林総研))
   6削減目標の達成におけるREDDプラスの役割と国別報告書への反映(サンドロ・フェデリチ(IPCC))
   7REDDプラスへの道:PNGの挑戦と機会(ルース・トゥリア(PNG森林公社) )
8 セッション2REDDプラスの制度とクレジットの今後の展望(森田香菜子(森林総研))
 9REDDプラスプロジェクトによるパフォーマンスの国レベルでの評価(江原誠(森林総合研究所))
   10JICAによるREDDプラス国際協力の取り組み(森田隆博(国際協力機構))
   11REDDプラスの制度とクレジットの今後の展望(宇賀まい子(環境省))
   12AIDERの取り組み:ペルー・ウカヤリ県の先住民コミュニティにおけるREDDプラス(プロジェクトシルビア・マイタ(AIDER,ペルー))
   13パネル討論:REDDプラス支援活動への民間参画を推進するためには何が必要か?導入報告(浦口あや(コンサーべーションインターナショナルジャパン))

ごめんなさい。一度に全部を紹介できませんでした。

ビジネスが森林に関わってくるプロセスはだんだん多くなってきています。その大きなチャンネルが排出量のオフセットでレッドプラス資金提供ということでしょうね。この課題に真正面から挑戦するイベント、中身をもう少し今後紹介しますね。

このストーリーの中で、心配なことが一つありますs。さまざまな排出削減の道筋の中で、森づくりが一番安上がりであるという理屈です。

ビジネス関係者に対しては最も説得力のある値段が安い、というアピール。スターン報告書にそんな一節がありました。私はそのような間違った言説に乗っかるのは問題と言ってきました。

今回の質問。議論の場をしっかり整えて行かなければ行けませんね。

kokusai2-71<redd+20start>

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