2013年林業経済学会秋季大会から(2013/11/24)

11月9-10日に、林業経済学会の秋季大会が高知大学朝倉キャンパスで開催されましたので、久しぶりに出席しました。

林業経済学会 2013年秋季大会(高知)
報告プログラム

報告者が現地に入った生々しい報告が多く、里山社会を巡る状況、国産材の供給体制の整備に関する課題などを実感し、これをもとにした政策への率直な批判などが聞けること、また、海外の調査結果から日本の評価が森林政策への政策の示唆が得られることなど充実した二日間でした。

もちろんすべての報告を聞くことはできないのですが、興味のある報告をウェブ上に掲載された情報もふくめてご本人の協力も得て紹介します。 ご協力ありがとうございました。

発表者 標題 関連資料 注目点
海外の林業動向に関係する報告で日本の政策に関係の深い報告
柿澤宏昭研(北海道大学) スウェーデンにおける環境保全型森林管理ー非規制的森林政策はなぜ機能するのか? 要旨
発表用資料
伐採届出制度の仕組みの日本との比較、森林認証と森林法の関係
石崎涼子(森林総研) スイスにおける助成策の改革 要旨
発表用資料
小規模所有者への構造改善対策の模索、日本との対比
久保山裕史(森林総研) オーストリア林業における近年の組織改革 要旨 日本と他の条件がよく似ていて、マーケットへの対応の仕方が違っただけの国の林業
平野悠一郎(森林総研) アメリカ南部地域の私有林をめぐる多面的経営ー森林投資型経営の発展とみんかんフォレスターの活躍 要旨
欧州型と対極にある民間依存型森林管理の展開、公益的機能はどうなる?
小坂香織(筑波大学) ニュージーランド人工林経営における2000年第以降の共同投資の経緯と現状 要旨 牧草地への拡大造林の歴史の変わり目
国際競争力を持つ人工林材の供給に関する報告
外山正次郎 スギ並材生産地域における大規模製材工場の経営動向とその変容‐宮崎県都城地域を事例に‐ 要旨 直送比率の増大の中で原木市場の機能との連携例など
 尾分達也  九州における原木流通構造と材価変動の実態  要旨  直送型、市場依存型の二つの地域の比較
 笠松浩樹  国産材製材産地の現状と可能性‐愛媛県南予地域を事例に‐  要旨
発表用資料
 中小製材工場の地場需要対応型の可能性
 大津裕貴  エネルギー需要はいかにマテリアル利用に影響するか  要旨  パルプ用チップがエネルギー用の利用されれる可能性
 早舩真智  1985 年以降における規模別製材工場の変化とその要因:外材輸入構造の変化との関連  要旨  地域集中と大型化の実態
嶋瀬拓也(森林総研) 木材需給の変動要因と受給基金の役割に関する理論的検討ー研究フレームワーク構築の試みとしてー 要旨 価格の予測の可能性、需給調整機関の流通サービス提供の役割
山村に住むIターン移住問題の最新状況
奥田裕規 山村に住むことについて考える(「共有林利用の変質と活性化 要旨  
 加藤恵里  山村における獣害対策のネットワーク形成‐栃木県佐野市を事例として‐  要旨
発表用資料
 集落の地域資源管理のあり方
 八巻一成  絶滅危惧種保全への山村社会の関わり:礼文島と男鹿半島を事例に  要旨 集落の地域資源管理と自治体との関係
 田中求  山村の資源をどう活かすか‐高知県吾川郡いの町柳野地区における和紙原料生産の動態から‐  要旨
発表用資料
 伝統産業の再構築が誇り楽しみ賑わいにつながる
 福島万紀  山村で暮らすための林業再生にむけて‐住み込み型アクション・リサーチからみえてきた課題‐  要旨
発表用資料
 4年間のリサーチ結果、林業が生活文化の継承として関係者の結節点となる可能性
 大地俊介  地域林業経営における共的な林地所有の重層性とその現代的意義:宮崎県東臼杵群諸塚村の事例  要旨 自伐隣家の経営計画主体としての可能性
 大久保美香  出身山村と他出先との二地域居住  要旨  居住型以外の地域資源管理の可能性
 垂水亜紀  限界自治体化山村における定住問題‐四国の事例から‐  要旨  仁淀川町を例にとった定住問題の課題と展望
土屋俊幸  移住者たちと山村社会‐長野県大鹿村を事例に‐  要旨  移住者先行事例の聞き取り調査、二世代目まで登場
海外の林業
 宮本基枝(森林総研)  マレーシア半島部における貧困削減策が森林減少抑制に与えた影響  要旨
発表用資料
 途上国の森林減少抑制策としての貧困問題の重要性
 持続可能な管理の主体形成
 大石卓史  日本型フォレスターの育成・活動状況と今後の展望  要旨  いよいようまれる都道府県職員フォレスターの活動は、業務なのか
相川高信 日本型フォレスターとは何か?国際比較による分析 要旨
発表用資料
対極をなす欧州型と、米国型との比較

gakkai <rinkei2013>