FSCミックスの中に何がミックスされているか?FITとFSC続き(2020/7/15)

先月、「FSC森林認証制度をバイオマスの固定価格買取制度(FIT)に活用する際のご注意」と、「固定価格買取制度(FIT)のバイオマス発電燃料調達におけるFSC 認証制度の利用に当たっての関係事業者様へのご注意」というFSCジャパンの情報発信をうけて、「輸入される発電用木質バイオマスのサプライチェーン管理ー森林認証とFITのガイドラインの関係(2020/6/15)(6/16加筆訂正) 」というページに載せましたが、FSCの情報が若干修正されるなどしていて、左の図の「FSC認証材の確認の仕方」という図が掲載されています。

正規のFSCの認証製品でも、「FSCミックス」(FSCが認めている適格な原材料が複数使用されているもの)、「FSCリサイクル」(回収原材料をのみでできているもの)、FSC管理木材(FSCが容認しない違法伐採木材など5つのリスクが低いと確認されたもの)などとされた場合、FITで一般バイオマスとするために使う場合のリスクがあると、指摘されています。

この問題は、最近増えている輸入バイオマスを一般木質バイオマスとして販売する場合の課題です。

(急増するベトナムからの木質ペレット輸入)

右の図(バイオマス産業ネットワーク作成)のように、特にベトナムからのペレット輸入が急増しています(数値の出典は財務省輸入統計)。

ベトナムからの木質バイオマスを日本のFITの一般木質バイオマスとして販売する場合必要なサプライチェーンの管理をFSCのCOC認証に頼っている場合が多いようです。

そこで、正規にFSCの手続き規程を踏襲して販売された、正規のFSC認証製品が、一般木質バイオマスとして、国内で販売できないリスクは、どのような場合におこるのか、整理をしてみました。

(FITガイドラインとFSC認証製品との関係)

左の図は、FSCの正規の認証製品の中に、FITガイドラインの中の一般木質バイオマス以外のものが混入する過程を示す図です。

発電利用に供する木質バイオマスの証明のためのガイドライン (以下FITのガイドライン)によると、一般木質バイオマスとするには、製材の残材(FSCのリサイクル材)などであっても原料の由来の証明が求められます(ガイドライン3(2)①ア(ア))。

つまり、左の図の出発点となっている左側の建築廃材由来(→③)や森林の右以外由来(→④)の製品は一般木質バイオマスにならないように分別管理しなければならないのです。

FSCの製品管理では左の図のように上記の製品は「FSCリサイクル」として販売されますが、場合によってはペレット製造過程→①、→②のようにFSC管理木材とされている製品や、FSCミックスとして正規に販売されているものに混入される可能性があるのです。(簡略化のため図はペレット製造によっていますが、木材チップなどたの発電用燃料材でも同じです)

そのことを、今回のFSCの情報発信が注意を呼びかけています。

(おわりに)

発電用木質バイオマス燃料の取引に関するすごく狭い分野の問題ととらえられるかもしれませんが、FITのガイドラインでは{・・・一般木質バイオマスについて適切な識別・証明が行われなければ、調達価格が適正に適用されない事態も懸念される・・・ことを踏まえ、FITに対する消費者の信頼を確保するとともに燃料が円滑に勝つ秩序を持って供給されるように、留意すべき事項等を取りまとめたものである。」(1趣旨)とあります。

この分野に関連される方は、原点に立ち返って、見る必要があるかと思います。

ベトナム由来の輸入ペレットの場合FSCのCOCを利用する場合が多いそうですが、他の地域ではPEFCの製品も輸入されるケースがあるようですので、別途そちらの方も整理します。、

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