WMFの活動ビジネスの分野への広がりの可能性ーWMF理事会総会から(2022/7/15)

6月30日にウッドマイルズフォーラムの理事会と総会がありました。

「持続可能な循環型社会の主役となるべき木材について、ウッドマイルズ(木材の産地から消費地までの流れ)に着目することで、木材産地や消費地に関する様々な問題提起・課題解決を目指します!!」

2003年の研究会発足から、来年で20年。

建築関係者と林業関係者が連携して持続可能な木材利用をはかっていく、ネットワークがいよいよ本番を迎える、時期になってきた・・・かな。注目です

事業報告、事業計画がネット上に公表されています。今後の可能性に関する二つの点を報告します

(関連する国内外の他団体との交流、連携)

昨年度事業の事業報告で、例年と違っているのは、2.各事業報告について (4)関連する国内外の他団体との交流、連携という項目に、たくさんの団体企業名が記載されていることです。企業活動の将来を見据えて環境的貢献をどうしていったらよいか、と検討された企業の何件かがウッドマイルズフォーラムと連携ができないか、と考えられた結果ですね。私もこれらの方とのお話に参加したので、すこし、リストアップしてみました。

団体・企業名   業種  企業理念ー環境貢献のメッセージ  ウッドマイルズフォーラムとのかかわり  
 (一社)日本木造分譲住宅協会 分譲住宅会社団体   木造分譲住宅で、サステナブルな社会を実現  パンフレット国産木材使用の家を建てることで目指す「脱炭素」世界でウッドマイルズデータ利用  
 森林パートナーズ(株)  住宅供給企業  森を育てる家づくり  令和3年度補正地域型住宅グリーン化事業(うち、安定的な木材確保体制整備事業)提案  
 (株)ドリームインキュベーター  企業コンサルティング  社会を変える企業を創る  木材の持つ多面的な価値を定量的に評価し、それを市場に反映する取組が必要。その中で、ウッドマイルズ関連指標の開発等の取組注目  
 ウイング(株)  住宅部材供給  カーボンニュートラル 無垢材活用の会  J‐クレジットの今後、建築の評価ー全国の川上~川下の企業間連携組織構築について意見交換  
 鹿島建設技術研究所  建設企業研究所  今を開き未来を築く  木材の環境負荷評価の観点から、建築用木材の流通全体のサプライチェーンでのCO2排出量の定量分析の試みについて研究 -評価方法について意見交換  
 (株)コーポレイトディレクション  企業コンサルティング  トップの考えとミドルの考え・ミドルの行動とを合致させる触媒  

今後さらにウッドマイルズフォームと環境社会に貢献する企業のとのネットワークの広がりを期待します。

(これからの木材産業が挑戦すべき新たな仕事のカタチ)

この会議に出席していてインパクトがあったがもう一つは、藤本会長が提供された一連の情報。

6月22日に山形市内で行われたやまがた県産木材利用センターが主催した講演会で話された、講演の内容です。演題は「全員参加型の木材産業の形について、みんなで議論を始めませんか、=みんな:県民、御製、専門家、企業、メディア=」

右の図が全体のコンセプトを示す図ですね。地域の森林組合、木材事業者、工務店、地域の居住者が一つのグループを作り、旧来のサプライチェーンを発展させた仕組みを作る。共通の理念は新ローカリズム。

大規模な効率的な企業が主導する市場原理に基づくサプライチェーンは素晴らしいのだけれど、遠くの森林の循環性や息の長い街づくりなどにリスクがあるので、新しいシステムを作ろう、考えようという問題提起です。

資料は上の図に書いてあるように、長年の木造建築作りの体験を踏まえたもので、説得力があるのですが、まち再生の運営管理を担う中間セクターのが生まれつつある成果を、どのように木材のサプライチェーン上に具体化していくのか?具体的な絵が描かれているわけではありません。一緒に考えましょう!!

是非こちらの、情報をダウンロードしてください

今年度のウッドマイルズフォーラム総会から二点をピックアップしてご報告しました。

energy2-79<WMF2021>

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