SDGs時代の林業の使命ー次世代の森林の在り方は?-勉強会第4回ZOOMセミナー報告Q&A(2022/2/15)

1月14日勉強部屋Zoomセミナー本年度第4回をの参加者からいただいた、質問について、当日答えられなかったものも含めて回答を太田さんからいただきました。

質問意見  回答コメント
森林組合に関係しています。森林組合法にある事業目的の公益的機能の重要性など組合理事も、職員も理解して無いのが根本的な問題であり、先生が主張される公益性はもっとも大事だと感じておりますので、理事に成る資格としては森林組合法を理解している事が条件だと思います。  森林組合法第4条2に「事業を行うに当たっては、森林の有する公益的機能の維持増進を図りつつ」と記載していますね。これは「森林・林業基本法」の理念を受けています。森林組合への様々な支援制度がある根拠でしょうから、ご指摘のように、関係者はしっかり公益的機能の認識が必要でしょう。
森林に求められるものが変わってきているのに、森林組合などの林業者がついてきていないように感じています。残念ながら一般国民の関心の低いことが大きな問題の一つだと思いますが。如何思われますが。   森林組合だけでなく、素材生産業、木材加工業以下の企業等も同様です。一般国民への浸透も重要でしょう。(後項参照)
再度環境問題からサーキュラーバイオエコノミーを考える機会になり、ありがとうございました。質問を2つ。今後のFSCの活動におけるトピックとそれを回す企業と市場に新たに提供する価値等がありましたらをご教示ください。   FSCでは企業を説得するBtoBや将来大人になる青少年等へのキャンペーンなどは強力に進めています。また木材以外の森林生産物の認証も始まりました。今後は生物多様性証明のようなものも考えていきます。
お話ありがとうございます。
知識が浅く申し訳ないのですが、太田さんのおっしゃる「公的機能」としての林業をおこなっている林業経営に対しての評価というのは、現在の認証の評価指標に含まれているのでしょうか?
  私の示した「公益的機能としての林業」を行っているかどうかをパフォーマンス評価して認証するのがFSC森林認証だと思っています。したがって、全面的に評価指標に含まれています。
日本での森林資源の持続可能な利用ビジョンについて、どんな社会や産業が可能なのか、具体像について教えて下さい。   地下資源の代替として木を使えるところは使ってもらうというコンセプトを実現させる認識の普及やそのための製品開発企業(産業化に知恵を絞る)が望まれます。
日本の木材自給率は今40%程度まで上がってきましたが、日本の地形や林業の状況を考えると、自給率を100%まで上げていくのがいいでしょうか。あるいはある程度輸入木材もうまく活用しながら無理のない範囲で国産木材を使用していくのがようでしょうか。 国内林業の活性化だけでなく、 ウッドマイルズなど木材利用の環境的側面を考えても国産材の優位性はありますので「利用推進」が大切ですが、無理のない範囲で対応すべきでしょう。樹種により外国産材の利用が必要な部分もあるでしょう。自給率上昇より国産材利用量の増加の方が重要だと思います。
木材は使えばいいというわけではなく、木材の性質を生かした使い方が必要です。高温乾燥は木材の良さを壊している。高層建築利用のCLTも同様です。木材の有効な利用方法についての考え方をどのようにお考えですか。   有効な利用は(科学的に)合理的な利用を推進することだと思います。木取りの工夫は各種計測技術やAIの利用で現在のCLT生産上の無駄の排除などができるでしょう。他にも最新科学の適用で克服できることが増えてきているように思います。
森林にかかわるすべての人が、素養として先生のお話した内容を理解することは大切と思います。ただ人は生きるために、自分の世界で利益を得て再生産することに目が行きがち。関わる人が全体で最大の利益を産もうとする連携の力が生まれないのは何故でしょう。私は関わる人のそれぞれの分野がどれだけの利益を生んでいるかを公開(オープン)していないことに最大の原因があると思います。連携の力を生むための仕組み、仕掛けについてお考えのことを伺いたいと思います。 ・確かに、サプライチェーンの各パートの利益公開は必要でしょう。そうすれば山元立木価格が低すぎる事実も浮かび上がるでしょう(現在の状況はフェア・トレードに反していると思っています)。
・災害の多発などを事例に挙げて地球温暖化や生物多様性喪失による人類の危機が深刻であること及び自分が生業にしている木材や森林がそのことに強く結びついていることを強く説くことが必要です。
・つまり、SDGsやESG投資の重要性について本気で考えてもらうことでしょう。企業だけでなく行政関係者にも。
認証取得と維持には多額の費用がかかるため森林所有者が負担するのは、困難です。どうすれば認証が進むと考えますか?  個人ではグループ認証での取得など工夫も必要でしょうが、森林環境譲与税利用の要望を出すのも良いでしょう。

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