ドイツフライブルグ大学留学中の山之内留美子さんに翻訳をお願いしました。
該当箇所抄訳
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A2 生態的、地理的、社会的基準に則った木材調達
WWFウッドグループの会員は自社の木材調達の現状を生態的、地理的、社会的基準に則りさらに改善していく義務を負う。その際には会員は次の４つのカテゴリーに挙げる木材を優先的に取り扱うものとする。
・スイス国内もしくは国境の近い地域から産出したFSC認証木材
・ヨーロッパ産のFSC認証木材
・他の地域から産出したFSC認証木材
・スイス、国境の近い地域またはヨーロッパ産の木材
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本文
WWFスイスと企業「X」間における協定書
危機にさらされている森林
我々の世界の森林は危機的状況にある。熱帯林は破壊され広範囲にわたる森林が持続的経営の観点に立たずに利用されている。この責任は全世界の政府、木材生産者、企業そして消費者にある。環境と社会に支障をきたさない森林利用とそうした方法によって生産された木材製品の証明が、森林維持に向けての確実な第1歩となる。WWFウッドグループに参加する企業は自分達に課されている責任を果たし、またWWFと協力して森林乱伐の阻止及び我々の地球の森林における種の多様性の確保に貢献する。
１WWFウッドグループ
WWFウッドグループの会員は、環境及び社会に支障をきたさない森林利用を振興する手段として、世界規模で利用され信頼性があり市場で通用するFSCによる原則（主義）と判断基準に則った森林認証を認知し支援する。
WWFウッドグループの目的は２００５年までには、FSC認証のみによる木材製品が供給されること、また取引される全ての木材製品の種類と生産地が表記されることである。
1.1会員の義務
会員は出来得る限りWWFグループの目的の実現に貢献し、またその際には積極的な役割を果たす義務を負う。
会員は、自分の取り扱う木製品におけるFSC認証木材の分量、処理方法、会費について、それぞれ付属書に記載されているとおり守る義務を負う。
付属書はこの契約書の重要な構成要素である。
1.2 WWFからのサービスの提供
WWFはWWFウッドグループの会員に会員期間中、次のようなサービスを提供するとともに次のような特典を与える。
・ スイス及びリヒテンシュタイン公国内の企業にむけた広報（製品ではなく）活動の範囲でWWFウッドグループのロゴを使用すること
・ WWFスイスへの無料参加
・ WWFマガジンへのWWFウッドグループの広告掲載（個々の企業でなくWWFウッドグループ全体として）
・ WWFウッドグループホームページで会員企業の記載
・ WWFワールドキャンペーンにおけるFSCラベルの目的的影響力大のプロモーション活動
・ WWFスイス若しくはFSCスイスのウェブサイトに載っているFSC製品ネットデータバンクに、WWFウッドグループ会員の製品である旨を別に明記するような形のFSC製品プロモーションを行う可能性
・ 年2回の総会（会員間のコミュニケーションと情報交換の場）
・ 個別の適切な助言･相談（コンタクト・広報・FSC製品の発展に向けた調整、FSCについての企業内研修）
・ FSCについての適当な形での情報・記録資料
２ロゴ等の使用
2.1 WWFウッドグループロゴ
この協定書は会員が、スイス及びリヒテンシュタイン公国内における企業にむけての（製品でなく）企業広報活動にWWFウッドグループのロゴを使用することを認める。WWFウッドグループロゴは一部でなく全体としてのみ使用できる。WWFのマークだけやパンダのロゴだけの使用は認められない。
WWFウッドグループロゴは、会員の製品に対して付加することはできない。
2.2 FSCロゴ
グループ会員によるFSCロゴの使用はいかなる場合でも、FSC及びFSCにより認証されている認証機関の別個の規則に従う
この協定書はグループ会員がFSCロゴを使用することを認めるものではない。
2.3 会員のロゴ・書体等
WWFが会員のロゴ等をWWFウッドグループに関連する事項において使用する際はいつ何時も制約を受けず、又会員のロゴ使用に際しての費用は支払われないものとする。
2.4 構想段階での取り決め（協定）
WWFウッドグループに関する事項での会員による広告活動は全て、WWFとその構想段階において先に話し合いをして取り決める必要がある。
３その他の規定
3.1 会費の期間と支払期日
グループ会費は一年毎に徴収される。年途中での入会あるいは退会の場合はその期間を年で割った額が提示される（その額が徴収或いは返金）。
この額は、入会時は協定書に署名後60日以内、2年目以降は新しい契約年開始後60日以内に請求書どおりの額をウッドグループの郵便局口座に振り込むこと。
当該年度の金額の提示や請求書の送付は、会員が昨年度の自社売り上げ金額を申告した後に行われる。
3.2 契約書有効期間／解約予告期間／退会に際する払い戻し
ここに示す協定書はWWFと参加会員両者のサイン後、該当年の12月31日まで有効である。申し出のない限りこの協定期間は自動的に更に1年延長される。
契約は両者ともに暦上の年末から3ヶ月の解約予告期間を経た後は、いかなる理由もなく失効となる。
契約の変更は解約予告期間を考慮のうえ審議されること。この変更は翌年から反映される。
重大な契約違反の場合は即刻、協定失効となりうる。この場合は会費の払い戻しは行われない。
3.3 契約の範囲
契約の及ぼす範囲はスイスおよびリヒテンシュタイン公国内である。
WWFウッドグループでの会員資格は、契約範囲外ではWWFウッドグループ(及びロゴを使っての)広告であるが、それ以外の件では契約範囲外では会員は自動的にFTNの会員となる。〔本条2番目の文章の前半は契約範囲“内”ではないかと思います。上記2.1等と矛盾する内容なので、もしかしたら元の文章が違うのか、私の語学能力の無さ故か。ご検討下さい〕
3.4 一般的な規定
変更、追加及び、特にこの協定の失効については書面による記載を必要とする。口頭による契約変更の申し立ては厳禁とする。口頭による付帯的取り決め事項はあってはならない。
WWFスイスに向けての連絡は全て契約書表紙に記してある住所に宛てること。
3.5 使用権／法的管轄地
利害者関係間の法律事項は全てスイス連邦の法律によって判断される。
この協定に関し、協約内では判断のつかないその他訴訟事項は、チューリッヒ州の商事裁判所の判決によるものとする。
場所及び日付 場所及び日付
WWFスイス 参加会員
サイン サイン
付属書
WWFスイスと企業「X」のWWFウッドグループに関する某年某月某日付け協定について
企業「X」は協定1.1に掲げたWWFウッドグループの目標達成への自社の貢献を以下のとおり明確に理解している
A1 FSC木材の割合
企業XはFSC認証木材量の自社取り扱い各種木材全量に占める割合を次のように高めていく義務を自発的に負うものとする
種類・・・（例 丸太）
ウッドグループ参加1年目 全取扱量の ％ がFSCラベル
〃 ２年目 〃 ％ 〃
〃 ３年目 〃 ％ 〃
・・・
種類・・・（例 加工用木材）
・・・
上記の数値は2005年からFSC認証木材のみが調達されることを目標に設定される。
十分な品質を提供するFSC認証木材の量が明白に不足する場合に限り、次のA2に掲げるカテゴリーに挙げた木材を考慮に入れてもよい。
WWFウッドグループの会員は自社の木材調達の現状を生態的、地理的、社会的基準に則りさらに改善していく義務を負う。その際には会員は次の４つのカテゴリーに挙げる木材を優先的に取り扱うものとする。
・スイス国内もしくは国境の近い地域から産出したFSC認証木材
・ヨーロッパ産のFSC認証木材
・他の地域から産出したFSC認証木材
・スイス、国境の近い地域またはヨーロッパ産の木材
他の地域からの木材および木材製品の調達に際しては、企業Xは生態的報告制度（ポイント1.6）の範囲で、生態的・社会的基準及び現地の住民の権利に対する考慮に関する情報を提供するものとする。
木材および木材製品の調達に際しては、輸送の距離や環境に優しい加工などの生態的基準を適切に見る必要がある。特に地元及び周辺地域産のFSC認証木材は、同様の品質の他の木材よりも優先的に取り扱われるべきである。
A3 産地の表記
WWFウッドグループ会員はグループ加入後１年以内に、全ての木材の種類と原産国を表記する義務を負う。
可能な場合は木材が加工された国についても表記がなされること。
A4 広報活動
WWFウッドグループ会員は協定書1.1に掲げた姿勢を顧客及び供給者、さらに公に向けて積極的に示し、伝えていく義務を負う。
A5 企業認証
WWFウッドグループ会員はグループ加入後一年以内に自社がFSCのCoC認証に必要な全ての条件をクリアできるようにすること。
A6 FSCインターナショナルの会員資格
企業XはFSCインターナショナルの会員となる
A7 会費
契約年ごとの会費は、消費税分を除き企業売り上げ金額の１‰となる（最低250スイスフラン、最高12万フラン）
企業Xの会計年度Yにおける売り上げ金額は・・・スイスフラン
（資料出典：・・・）
→ 企業Xの会費は年・・・スイスフラン（消費税除く）
A8 会費の使途
会員より納められた会費はWWFウッドグループ及びWWF森林プロジェクトの活動に専ら充てられる。
A9 企業活動の定着
会員はWWFウッドグループの会員であることを自社の企業活動にしっかりと根付かせること。企業Xの企業活動の段階での責任者は：・・・・
A10 会員報告
WWFウッドグループ会員は年一回、一定基準の範囲で企業の状況、木材製品・FSC認証製品・生産地と木材製品の表記についての指標を報告すること。
全てのデータは極秘事項として取り扱い、匿名でしか用いられない。
企業XはWWF若しくはWWFの信頼できる人物に企業内のデータ調査制度の確認を、その求めに応じて認めることとする。
A11 WWF報告
WWFは少なくとも年一回、会員に会費使途及びWWFウッドグループにより実行された活動を文書を持って報告する義務を負う。さらに加えて会員はいつでも、活動時間内、適切な予告期間を持って、WWFウッドグループの活動に関する資料を入手する権利を有する。会員はそれらのデータを極秘に取り扱う義務を負う。
場所及び日付 場所及び日付
WWFスイス 参加会員
サイン サイン