第59回全木木材振興大会大阪大会が9月4日に大阪市中央公会堂で開催さたので、出席しました。
2025大阪関西万博の開催中。それもあって、いつもは10月下旬に開催されるのに、開催期間中にしようといつもより1か月早い開催です。
大会のタイトルは、「木を活かしていのち輝く未来へー万博とともに」
「いのち輝く未來へのデザイン」という万博の問題提起を真正面から受けて、どんな大会だったか?決議文を見てみましょう
(全国木材産業大会の決議文)
全国の木材関連事業者が集まり、政府へ・国民の皆さんへ情報発信をする年一回の機会を集約したものが決議文です。
最近の内外の情勢認識を踏まえ、最後の節(上の赤□)で、課題を明確にまとめたうえで、「そのため、次の事項について、皆さんと連携して、英知を結集して取組む!!」として6点の具体的決議文。という構成になっています。(ほぼ毎年同じ)
(今年度の決議文)
以下の通りです
第59回全国木材産業振興大会 |
コメント |
木を活かして命輝く未来へ~万博とともに~ |
宣言決議 |
木材利用の拡大は、森林・林業の活性化のみならず地球温暖化防止、地方創生、国土強靭化などを通じ、豊かな暮らしや脱炭素社会の実現に大きく貢献するものであり、森林資源が充実しつつある中、「伐って、使って、植えて、育てる」という資源の循環利用の確立が重要な課題である。 |
木材利用拡大が、脱炭素社会という環境・社会問題と結びつている! |
全国各地で木造施設等が数多く建設されるようになり、都市部の建築物の木造化・木質化が進み始めている。これは木材を優先して活用する‘ウッドファースト社会'の実現に向けて、政府、与党、経済界に訴えてきた我々の活動の成果と認識している。 |
我々の普及活動の成果!訴え先は「政府・与党・経済界」だけだった?? |
このような中、「脱炭素社会の実現に資する等のための建築物等における木材の利用の促進に関する法律」(通称:都市(まち)の木造化推進法)の施行により、関係者の信頼に基づく安全?安心な木材の安定供給体制の構築、都市の木造化・木質化の取組が官民を挙げて加速化する一方で木造住宅着工の減退が見られる。 |
木材利用、普及の課題 |
また、「合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律(通称:クリーンウッド法)の一部を改正する法律」が施行され、違法伐採の根絶に向けた更なる取組の強化が求められている。 |
改正CW法施行後初めての大会だ!取組の強化が求められている |
今後、我々木材産業界は、合法性が確認された木材、持続性が確保された木材の利用の促進により山元に利益を還元し、再造林するための持続的な林業・木材産業の仕組み作りに率先して取り組むとともに、消費者・ユーザーの協力を得つつ、木造住宅はもとより、都市の木造化を推進し、木材利用を国民運動として展開を図ってぷ<ことが重要である。 |
まとめの文章
持続可能な木材利用促進!
高く買って再造林促進! |
そのため、次の事項について、経済界など多様な関係者の連携の下に英知を結集して行動する。 |
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1.木材の需要の回復を目指して、住宅・非住宅の建築物への木材利用を積極的に働きかけるとともに、国民理解の醸成に取り組む。 |
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2. 新たな木材需要を創出するため、JAS製品等、品質・性能の確かな木材供給や技術開発・普及等に取り組む。 |
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3. 持続性の確保された木材の利用及び山元への利益の還元と再造林できる体制の構築に森林・林業、建築業界と一体となって取り組む。 |
持続可能性・再造林!建築業界だけでなく、もっと幅広い業界が注目 |
4. 人材の育成確保を図り、木材産業従事者の労働安全に全力を挙げ、死亡災害撲滅に取り組む。 |
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5. クリーンウッド法を遵守し合法伐採木材だけが流通・利用されるように取り組む。 |
合法伐採木材だけでなく持続可能な木材も! |
6. 木材産業振興のため、「森の国・木の郷プロジェクト」や木造住宅の新築促進の施策などの予算の拡大、税制特例措置の拡充に取り組む。 |
「森の国木の街」プロジェクトでないですか? |
(木材の持続可能性)
まとめの節が、「合法性が確認された木材、持続性が確保された木材の利用の促進により山元に利益を還元し、再造林するための持続的な林業・木材産業の仕組み作りに率先して取り組む」という素晴らしい文章が記載されています。
(実はほとんど、昨年の文章と変わらずなんですが、)こういう決意が示されることが、定着している木材業界!!
すばらしいですね。私がいたときな、こんなではなかった思います
全木連という社会的責任をになった業界団体なんでこの程度のことは、当然、と考えるか方もいるかもしれませんが、(過去に事務局にいてこの決議の作成過程にかかわってきたことも踏まえて考えると)重要な決議文だと思いました。
(決議の重みがどの程度?)
森林の関係者、建築関係者などで、木材事業者との取引をされている方は、是非全木連の決議話をしていただきたですね。
ご自身が木材事業を営んでいる方はもちろんなんですが、知人にそのような方がいたら・・・自分の世代だけでなく次世代のビジネスの課題、であり日本社会の課題を背負った、この決議の素晴らしさが、訴求されるように、頑張りましょう。
(森の国・木の街」プロジェクトなど)
決議文の文章を昨年とくらべて、殆ど同じイなのですが、最後の一節違います。
「木材産業振興のため、「森の国・木の郷プロジェクト」や木造住宅の新築促進の施策などの予算の拡大、税制特例措置の拡充に取り組む。」
来年度に向けた予算要求・税制改正要求の支援ですね
ネット上でさがしてみたら、農林水産大臣の記者会会見での発言がありました。7月1日
森の国らしい国づくりに向け、全国で街の木造化を加速する「森の国・木の街」プロジェクトを立ち上げることといたします。この推進に当たっては、例えば、環境省と連携して、事業者が温室効果ガスの排出量を「算定・報告・公表」する仕組み(SHK制度)に、令和8年度から木材利用の効果を位置づけるといった新たな取組を行ってまいります。
小泉農林水産大臣が総理大臣になったらどうんるんでしょう
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