汚染者負担の原則によるカーボンプライジグ(炭素価格付け)が市場に与える影響−(2020/12/14) | |
林業経済学会 2020年秋季大会が1日から6日にかけてオンライン開催。Zoomでの発表会で6日午後、標記の題で報告しました。 1日から要旨が公表され(こちらのちょうど100ページに掲載してあります)、質問がメールで事前にあった場合は丁寧に迅速に回答して下さい、と事務局からアナウンスされていたので、待っていたのですが、事前質問はなし。 題名がおどろおどろしいので、あまり関心をひかないのかな?と思っておそるおそる、20分間のZOOM報告でした。 こちらに、資料は置いておきますが。概要を説明します。 1 はじめに(報告の背景) 勿論報告のバックグラウンドは、「気候危機」(気候変動でなく)(衆議院気候非常事態宣言決議)2度Cにむけた、戦略は描けてない!(右の図IPCC第5 次報告のデータベースから2℃目標を65%の確率で満たすシナリオを集計した結果) 赤い線が2度に向けてのネット排出量だが、青と緑の削減努力だけでは、追いつかず、Bioenergy with Carbon Capture and Storage(バイオマス発電から排出される炭素を捕まえて地中に埋めるBECCS)が大量に必要(ということはまだ目処が立っていない技術に依存) 森林の経済学の関係している人はたくさん出番があります! 汚染者が汚染防止費用を負担すべきであるPPP(Polluter-Pays Principle:汚染者負担原則)といういう考え方が1972年5月のOECD理事会が採択した勧告「環境政策の国際経済面に関するガイディング・プリンシプル」の中で提唱 され、広がっていますが、それを、温暖化対策の汚染物質である温室効果ガスに適用すると。 いくらの負担になるかを推定し(カーボンプライシング)、それを炭素税というかたちで、化石資源を市場に販売する人に負担してもらったら良いのでないかな。 炭素税はいくら?右の各国の炭素税の動向をみながら二酸化炭素に換算した温室効果ガス1トン当たり1万円で。
炭素税が賦課されると、木造住宅と非木造住宅の価格はどうなるのか? それを産業連関表にもとづいて(環境研究所の「産業連関表による環境負荷原単位データブック(3EID)」という分析結果をつかって、)計算してみると。 左の図 木造住宅では46万円価格があがり、非木造住宅では80万円ほど値上げになります。 住宅の価格の1%ほどの価格差をどう見るかですが。 たいしたことはないという方もいますが、具体的なマーケットで、全く同じ性能の家が、 以上です 初めてのオンライン報告大会ですたが、おかげさまで、いくつが貴重の質問をいただきました。そのなかで大切なのは、以下のような先行研究がありますよ、というご指摘 藤掛一郎(2005)炭素税が木造住宅建築需要に与える影響ー構造別住宅建築需要体系の推定とシミュレーション ありがとうございました junkan1-22<CtaxPPP>
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