環境経済・政策学会2023年大会コレクション(2023/10/15)

9月30日と10月1日環境経済・政策学会2023年(SEEPS2023)大会が東海大学湘南キャンパスで開催されました。

環境経済政策学会2023年プログラム にさしぶりの現場での大会でした

ばたばたしていて参加できなかったですが、この大会は小サイトの立ち上げの動機に係る重要な大会であり可能な限り参加して、プログラムをみて森林に関係ありそうな演題はどれだろう?

この学会で持続可能な森林の管理というグローバルでローカルな課題がどう取り上げられているのか、気になるところです。

森林をテーマとしたセッションがなくて残念ですが、森林に関係ありそうかなー報告を紹介します。

トピックスは以下の通り(自分で勝手に構成しています)

 気候変動対策カーボンニュウートラルに向けた国・自治体・ビジネス関係者の取組、②木質バイオマス熱利用・木の駅など地域通貨を通じた地域活性化、③国立公園管理システムと利用者負担の可能性など、④環境貢献のためのグリーンボンド、⑤自然資本の経済評価に関するさまざまな研究

旨リンク 内容
  気候変動対策カーボンニュウートラルに向けた国・自治体・ビジネス関係者の取組
日本における木造住宅のサプライチェーンの複雑さに関する CO2 排出量ホットスポット分析 今田 青冶(九州大学) 要旨 木造住宅のサプライチェーン構造に存在するCO2排出ホットスポットの分析
  気候変動政策と環境経営 ―ハードローとソフトローが企業に与える影響― 石田 満恵(横浜国立大学) 要旨 SBTへの日本企業への参加数が増えるタイミングは何だったか?国の政策が重要な影響
地方創生ゼロカーボン達成に向けた政策上の課題 -先進事例自治体調査結果を踏まえて- 重藤 さわ子(事業構想大学院大学) 要旨報告資料 自治体ごとの脱炭素と地方創生りリンクさせた優良事例の検討、森林再生の村ぐるみの事例もあり
  20 兆円の歳入を生むカーボンプライス 坂本 敏幸(日本エネルギー経済研究所) 要旨報告資料 政府が決定したGX基本方針によって、新たな炭素の価格転嫁がすすみ、20兆円規模の歳入を生むことになるが、その影響を分析
木質バイオマス熱利用・木の駅など地域通貨を通じた地域活性化
木質バイオマス熱利用による経済循環効果と地域通貨の役割 島根県津和野町の事例 豊田 知世(島根県立大学) 要旨 薪ストーブ製造基地で熱電併給施設導入、バイオ火力発電へのチップ供給を行う対象地で、大規模小規模のバイオ熱利用あり方を検討
  住宅におけるバイオマスストーブ導入によるCO2 削減効果と政策的課題 排出削減クレジット化の検討 三浦 秀一(東北芸術工科大学) 要旨 山形県最上町が行っている薪とペレット購入への支援(地域通貨によるクレジット導入)の効果
地域通貨導入デザイン手法の開発について:ゲーミング・シミュレーションを用いた導入政策 吉田 昌幸(上越教育大学) 要旨報告資料 地域経済と林業を連携した地域通貨の可能性:経済的動機だけでは定着しないしない合意プロセスが大切
  木質バイオマスエネルギー利用における地域通貨を介した社会的価値の創出 -岐阜県高山市における補助金活用市民と「木の駅」参加市民の意識の比較を通じて- 横田 樹広(東京都市大学) 要旨 補助事業でバイオマスによる暖房機器購入した市民、木の駅に間伐材を供給した市民二つに分けてアンケート調査。両方の交流が大切
国立公園管理システムと利用者負担の可能性など
国立公園においてどれだけの利用者負担制度が導入されているのか:系統的検索と聞き取り調査から 深津 幸太郎(北海道大学) 要旨 国立公園利用者負担制度の網羅的な情報収集
  効果的な公園管理に向けたビッグデータ解析 柘植 隆宏(上智大学) 要旨 ビッグデータによる国立公園のモニタリング、富士山を例にとって
  日本の国立公園におけるレクリエーション価値の解明 康 傑鋒(上智大学) 要旨報告資料 同上のモニタリング、複数の国立公園の訪問者の数や属性(居住地)、訪問コスト負担額による公園価値
環境貢献のためのグリーンボンド
  グリーンボンドへの投資に与える要素の把握研究:日本の事例から 有賀 健高(埼玉大学) 要旨報告資料 環境貢献のための投資(GB)に影響をあたえる要素を明らかにするため、投資家の社会属性を念頭にいれて日本人に選択実験をした
  機関投資家のグリーン・ボンド投資判断基準~中国北京・深圳の事例 善野 吉博(埼玉大学) 要旨報告資料 GBに影響を与える要素を解明するため、中国の機関投資家にアンケート調査。→中国ではGBのポテンシャルあり
 自然資本の経済評価に関するさまざまな研究
   知識資本としての自然利用効率改善と持続可能性指標  山口 臨太郎(国立環境研究所)  要旨  (環境政策評価のために)森林・保護区などの国別自然資本の価値評価にグローバルな希少性を反映させる方法は?
   LCA における自然資源利用に伴う社会経済資産への影響評価とその国際合意モデル  本下 晶晴(産業技術総合研究所)  要旨  ライフサイクルアセスメント(LCA)のあらたな国際合意手法ををめざすGLAMを使ってメンバー間で議論した結果
  兵庫県姫路市における身近にある小さな公園の経済的価値評価 中嶌 一憲(兵庫県立大学) 要旨 小さな都市公園を維持するのに支出する世帯当たり金額、維持することによる便益額などを解明

報告者にはいろいろご協力をいただきました。

抜けている報告があるかもしれまえせん。

今後とも追加情報を掲載します

gakkai<seeps2023>


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