1  組織 ウッドマイルズ研究会
  建築業者、木材業者、個人の集まりです

2 意見提出者
  代表運営委員 藤原敬 03-3811-0980

3 提出意見

(物品市場アクセス)
意見

関税問題が大きな課題になっているが、木材については日本はTPP参加国から大量の木材を輸入しており木材の関税はわずかな品目で、特別の事情のあるものだけである。

一方でTPP参加国の木材輸出国の一部の国は、加工度の低い丸太round wood(の一部)を輸出規制しており(カナダ、マレーシア、米国など)、市場アクセスを直接排除するような政策をとっているところがある。
このようなことを放置したまま、輸入国側のわずかな関税引き下げを交渉の対象とするのは、不平等不適切である。

さらに、米国はカナダからの針葉樹製材の価格が安いので相殺関税をかけ、2国間の紛争が続いていたが、両国で合意ができ、カナダから米国向けの針葉樹製材は輸出税がかけられている

カナダと針葉樹の原木が上記のことも含めて、不適正に安いということを認めた合意があるとすれば、米国に対してだけでなく、日本中国などについても同様である。
今回の米加針葉樹協定のような、TPP国間の二国間協定が他のTPP参加国の利害に関係する場合はそれらの国にも事前に了解をもとめるなどの、仕組みが必要である。

以上のように、関税について議論する場合、セクター間の取引をするのでなく、木材分野のように特殊な事情が輸出国、輸入国双方にある場合は、双方の間のバランスを考慮し、独自の交渉を行うべきである